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寄生捕喰者とツインテール
忍び寄るは何者か
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「あ、そうですか」

『アア、確かあいつテイルグラトニーとか最初に言いだした奴だっタカ』



 やっと決めた名前に勝手に付け加えられたのが気に入らなかったらしい。律儀に訂正を加えてから、グラトニーはトタスギルディとチキンギルディの方へ視線を戻した。

 そこでまた、ラースから声が掛かる。



『相棒、もう一つ言う事がアル』

「……?」



 食欲へと真面目に抗うのが億劫なのか、グラトニーは体をブーラブーラと気だるげに揺らし始めた。……隣から殺気が発せられているのは気のせいだろうか。



『新技を試したいかラヨ、攻撃は手を抜いて加減シナ。今回の奴等も弱いしやろうと思えば右拳で済ムガ、それじゃあ意味が無いかラナ』

「……ん」



 説明も終わり、グラトニーが体を揺らす速度も段々遅くなりやがて止まった。……隣から殺気が消えた。

 ギャラリーのざわめきがある程度消えるのを律儀に待っていたようで、トタスギルディとチキンギルディは周りを見回してから声高に言い放つ。



「よかろう、しかと覚えたぞ捕食者たる少女・グラトニーよ! お前の相手は私、チキンギルディがする!! 盟友ホークギルディの仇打ちだっ!!」
「そしてツインテイルズ! 貴様らの相手はこのトタスギルディが、タトルギルディの思いを背負い、受け持とう!」


『言った事は守レヨ、守りながら喰らい付ケ!!』

「うん」



 ラースへ返答を返して、グラトニーは何時も通りにチキンギルディへと突っ込んで行って、手羽先あたりを喰いちぎった。

 余りと言えば余りな戦い方にギャラリーの声が小さくなるが、そんなことグラトニーもラースも気にせず攻撃を叩き込んで行く。



「ぬ、ぐぅぅ……相も変わらず容赦の無い少女よ。ならば、こちらも容赦無く本気で」
「るぁあっ!!」
「いごぞぶっ!?」

『喋らず力こめりゃあいいだろうに馬鹿な奴らだナァ! クハハハハ!!』



 ラースの言う事はもっともだが、彼らアルティメギルは戦闘時にノリやロマンを求める方なので、生きる為に喰うシンプルな戦いとは勝手が違うのも仕方ない。



「ぬがぁぁっ!?」
「アム……うん、コリコリ」
「これは、流石に不味いか―――」
「美味しいよ?」

『オッ、良い返しだぜ相棒! 最高ダ!』

「そんな事とは聞いてはいがほっ!」



 ラースの言った通り手加減しながら攻撃を仕掛けていくグラトニーに、敵は必死になりながら今度は直撃をくらわない様にと、何とか体を捻りながら避けていく。



「ぐふぅ……コレは不味いがしかし! グラトニー! 私はお前の技の弱点を知っているのぉっ!? っ
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