転生前夜
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ずらりと並ぶ、PSP版薄桜鬼シリーズ。
壁をうめんばかりの大きさの沖田さんポスター。
そして、目の前には届いたばかりの薄桜SSL。
この日のために奮発してanazonで購入しておいたPSVITA。
「ついに……」
丁寧にビニールを裂く。
「ついに…………」
説明書などには目もくれず、カセットを押し込む。
「この日が来た…………!」
オトメイトマークが表示され、オープニングが流れ出す。
「キターーーーーーーーーーーーーーー????????????????」
ああっ、神様! 私をここに置いてくれてベリvery サンクス!
私の愛でさのが見えねえええええ!!!
紹介しよう。
私の名は絶賛高校受験生、天川千鶴。
薄桜鬼主人公とおなじなまえということをきっかけに薄桜鬼シリーズの熱狂的ファンになった。
「この名前なら、ゲーム内でも本名で呼んでくれるし☆」
いやーー、最高。 二次元で好きな人に本名で呼ばれるとかw
高校受験はもう諦めた。 私立の女子高生になると決めた。
そんなわけで、成績とかそん時ゃそん時!
だいじょぶっしょ☆
それはともかく、目の前の液晶画面にはじめくんがいるんだよおおぉぉぉ!!
ちー様がいらっしゃるんだよおおお!白ランだよおお!!
沖田先ぱ(以下略
……………!
まあ、叫びっぱ。
そんなこんなで深夜03:25。
「あ……… ああ…………!!」
はじめくんルートを5連続プレイしてしまった…!
「はじめくん……」
目の前にはクリアにつき、エンドロールが流れている。
『お前が好きだ、千鶴!』
そんなことを言ってくれるのは液晶画面の中。
画面を見つめる目が、霞んでくる。
もうすぐ朝日が登って、学校へ行く時間が来る。
私は天川千鶴。
現実、つまりリアルを生きる、どうしようもない、中学三年生。
土方さんが惚れたのは、あっちの千鶴。
そう、二次元の雪村千鶴なのだ。
決して、私に言ってくれている訳ではない。
「はあ……」
そう。
決して。 私に。
天川千鶴に言ってくれる訳なんてない。
「三次元に生まれたとをこんなにも後悔する日が来るとは……」
そう、呟いた。
私は中学三年。立派な受験生。
同時に、立派な優等生。
生徒会長。
いやさ、疲れんのよコレが。
毎度毎度「生徒会長だから」つって、学校の先生はこき使うよー。
一応テスト頑張んないといろんな人に怒
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