マブラヴ
0827話
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ともあれ、既に準備が整っているというのなら俺としてもありがたい。
クリメナの言葉に頷き、善は急げとばかりに会議室を後にする。
……善かどうかは、非常に微妙だが。
いや、BETAに苦しめられているこの世界の住人にしてみれば善という扱いになるんだろうけどな。
基地から車で出発してから1時間程。さすがに政治家20人程に、リトラスのような将官5人程、そして護衛の軍人達を運ぶのに何台も車を用意する訳にはいかず、バスでの移動となっている。
さすがに俺は別の車に乗ってそのバスの後をついて行ってるのだが。
向こうにしても、他国の代表……それも、間違いなく自分達よりも上の力を持っている相手とは迂闊に接触出来ないらしい。
昨日の演習はちょっと刺激的過ぎたか?
そんな風に考えながら、俺達を跳躍しながら追ってきている機体へと視線を向ける。
さすがに政治家の護衛というべきか、F-18が10機程。
一応危機管理という意味で首相の姿が無いが、それでもこのバスがテロリスト辺りに破壊でもされれば、恐らくオーストラリアという国の政治は混乱するだろう。
まぁ、俺がいる以上そんな真似をさせるつもりはないが。
ともあれそんな状態で進み続け、更に1時間程掛けて、荒野へと到着する。
文字通りに一面の荒野であり、周囲一帯には何も無い。
確かにここは俺達の基地にするとすれば丁度いい場所だろうが……ここを農地にする予定だったと聞かされても、首を傾げざるを得なかった。
「アクセル代表、ではお願いする」
クリメナの言葉に頷き、その場に全員の視線を感じつつ空間倉庫からゲートを取り出す。
その瞬間、周囲の政治家が軍人達から驚愕の声が上がるが、既に慣れているので気にせずゲートを起動する。
コンテナが展開して中から機械の塊が現れ、リュケイオスとのリンクが終了したのを見計らって通信装置を起動させと、そこに現れたのはレモン。
『あらあら、今回は随分と早かったのね』
そしてレモンの背後には、コーネリア、マリュー、スレイ、シェリルに、従者組と呼ばれているあやか達の姿もある。
……向こうでは時間的に殆ど経過していないのか?
そんな風に思いつつ、存外の幸運に口元へと笑みを浮かべるのだった。
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