マブラヴ
0827話
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出る。
だが、それを聞いたクリメナとリトラスの2人は意表を突かれたといった表情を浮かべてこちらを見返す。……違うのか?
「体内? いや、G元素があるのはハイヴの奥深く、通称アトリエと呼ばれている場所だ」
「ハイヴの奥深くか。……昨日調べた限りでは、この世界でハイヴの攻略に成功した例は無いとなっていたが? どこからそのG元素とやらの情報を得たんだ?」
言外に俺達の協力を得る為のブラフじゃないのか。そう口にするが、目の前にいる2人は首を横に振ってそれを否定する。
「確かにハイヴそのものの攻略は出来ていないが、ハイヴになる前、着陸ユニットの状態の時にはその例外ではない」
「……カナダか」
確か、カナダに落下した着陸ユニットを、アメリカは核兵器を大量に投入して撃破していた筈だ。結果的にカナダの半分が人の住めない地域になったが、光線級の出現でBETAに一方的に押されている中国の件を見ていたのだから、ある意味で英断と表する事が出来るだろう。
そして、その着陸ユニットを調べて得る事が出来たのがG元素だった訳か。
もっとも、そのG元素というのが実際に存在していればの話だが。
「なるほど、話は分かった。ならゲートを設置した後でその現物を幾らか貰おうか。そのG元素とやらが、俺達にとって魅力的なものかどうかを確認させて貰う」
これで話は決まったか? そう思って告げた言葉だったのだが、クリメナの首は横に振られる。
「残念ながら、G元素は非常に貴重なものだ。現在地球上にあるほぼ全てはアメリカが確保しているし、それ以外に豊富にあるだろうG元素は全てハイヴの中にある」
「……それはつまり、そのG元素とやらを俺達が欲するのならその辺にあるハイヴを攻略するしかない、と?」
「いや。どこにでもある訳では無い。G元素が貯蔵されている場所、通称アトリエに関しては、フェイズ5以降のハイヴにしか無いと言われている」
「……ほう」
昨日調べた限りでは、地球上にある最大のハイヴは中国の喀什にあるオリジナルハイヴと呼ばれているフェイズ6だ。それの1つ下のフェイズ5を俺達の力を使って攻略しようという訳か。
そう考えると、恐らく政府にG元素が無いというのも恐らくは嘘だろうな。この世界のオーストラリアは、海に囲まれた環境のおかげでBETAに襲われる事無く広大な土地の多くを農地に変えて食料を輸出している。つまり、アメリカに次ぐ世界第2位の勢力を持っていると言ってもいいのだから、サンプルの類として多少は持っていてもおかしくはない。
まぁ、向こうにしてもそう簡単に俺達を引き込む為の切り札を使うわけにはいかないか。
しかし、G元素か。確かに未知の元素というのには興味が惹かれるし、恐らく技術班がそれを知ればこの世界に対しての交流にも賛
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