暁 〜小説投稿サイト〜
Angel Beats! the after story
月夜のかぐや姫
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は一応伏せとくわ。私の言ったキーワードに当てはまる事件、事故を調べさせてようやく連絡が来て、何時間も話し合ったわ。一つ目の事件『殺人強盗、長女を残し子供三人は惨殺』私の原因は存在した。『列車事故、トンネルの中に学生が七日間閉じ込められ死者多数。臓器提供者一名存在』音無くんの原因も存在した。『交通事故、高校の野球部一名がが違法薬物使用し車と衝突』日向くんのも存在した。…………だけどね。この悲劇的な事件、事故の中に私たちの名前が書かれていないのよ。その事件、事故を特集した雑誌、新聞、ニュースに私たちの名前は出てこなかった。あえて伏せているのかもしれないという可能性も考えたけど、私の事件以外の生存者の名前はちゃんとあった。……でも、事件、事故が存在したということで、この世界は真である確証になると思うのよ。つまり、私たちはこの世界で、第二世代ということになるのかもしれない。転生というのは、私たちに関する情報を全て世界から消し去り、また一から始めさせることなのかもしれないわね。ま、これは私のただの推測でしかないけど。」

一つ解決し幾つも謎が増える。嫌になるわね。

「難しくてよく分かりませんね」

ごもっともね。

「じゃあ、本題に入るわ。もう一つだけ調べさせたことがあるの、それは……椎名さんあなたのことよ」

「私のことですか?」

「ええ。これは、国によって掻き消されたことなの。彼には迷惑をかけたわ。でも、調べ上げてくれたわ。キーワードは『暗殺者、少女、C7』ダメもとだったけど存在はしたわ。それは、ある一人の少女の話よ」

「その少女は親によって国に売られ、言葉を覚えるも先に、人の殺しを学ぶといった教育を受けさせられた。対人格闘、人体急所、刺殺術、投擲術、逃走術などなど、現代版忍者みたいな英才教育を受けさせられたらしいわ。もちろん、その教育で命を落とす子たちもいたらしわ。その教育を受けたのは一人だけでなく、何人もいたの、そのうちの一人の少女はcode name7。略してC7と呼ばれていたわ。仕事は暗殺。国に対して不利益となる者、不正を働き続ける政治家、海外に裏ルート売買をしている者、危険宗教の創始者。数を挙げれば霧がないわね。少女は何も疑問も持たず、与えられた暗殺を完璧にこなしていった。感情が欠損し喜怒哀楽が無い、氷のような無表情で。だけど、そんな彼女にはちゃんとした感情が存在していた。それを見せるのは自分よりも年下の、同じ境遇の子たちにだった。優しい笑顔を浮かべ、仲良く暮らしていた」

この話は直井くんが教えてくれたことに私が肉を付けただけの物語。

「その通りだ。あの頃は何だかんだで楽しかったんだ」

私の隣にいたのは、旅館の従業員ではなく、幾つもの修羅場を越えて行った凛々しい彼女だった。

「だが、すぐに楽しい時
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