断罪の復讐劇
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分親しげだな。何があった?
「いやーほら、何てーの?私も奉仕部の一員じゃん?
だからちょっとは働こうと思って!
そしたら彩ちゃんが困ってる風だったからつれてきたー!」
「由比ヶ浜さん」
「あ、ユキノン!別にお礼とか良いから!
部員として当然の事をしただけだし!」
「由比ヶ浜さん。
貴方は奉仕部の部員ではないのだけれど」
「…違うんだぁ!?」
あ、違うんだ。
てっきり黙認承諾だと思ってたよ。
「ええ、入部届けを貰ってないし、顧問の承諾もないから部員ではないわね」
「書くよ!入部届けぐらい何枚でも書くよ!うえええん!」
俺、書いたこと無いんだけど。
「で、戸塚彩夏くんだったかしら…」
「あ、うん」
「良いでしょう。貴方の技術向上を助ければ良いのよね」
「は、はい。僕がうまくなれば部員のみんなも頑張ってくれる…と思う」
ふむ、依頼内容はテニスの実力向上か。
だが実力ってのは1日やっただけで身に付くほど簡単ではないとコイツらは分かっているのだろうか?
「んで?どうやんだよ」
「あら、さっき言ったじゃない。覚えてないの?」
「おい…まさかあれ本気で…」
「今日から鬼教官と呼んでやろう」
「不名誉な言い方は止めてくれるかしら。不愉快だわ」
「そーですか」
んー、未だに雪ノ下との仲はうまくいっていない。
まぁ出会いが出会いだったからしょうがないとは思うのだが。
何とかならん物かねぇ…?
「うぁっ」
練習を初めてから10分ほどたった。
走り込み、腕立て伏せ、腹筋に素振り。
流石に死ぬまではやってはいないが、結構疲れるペースである。
そして今、横振りの打ち返しを練習している際、戸塚が転んだ。
「彩ちゃん、大丈夫!?」
「うん、大丈夫だから…続けて」
何かもう自暴自棄になっている気がするのは気のせいなのだろうか?
「まだ、やるつもりなの?」
「うん…皆付き合ってくれるから、もう少し頑張りたい」
「…そう。由比ヶ浜さん、あとお願いね」
「えっ、うん」
そう言い残してコートを出ていく雪ノ下。
「素直じゃねぇー…」
「僕が上手くないから、呆れられちゃったかな」
「いや、雪ノ下は喜んでたぞ。あと心配。
大方、緩んだ顔が見られたくないから…多分救急箱でも取りに行ったんだろ」
「そ、そうだといいな…」
そう、雪ノ下が出ていく際に見えた目には『嬉々』『心配』が浮かんでいた。
顔に出てないだけでここまで遠回しになるのはなんと言うか…。
「そうだよ!
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