赤と青、そして紫
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でも好きなものたらふく食べさせてあげるから……今生の別れになるだろうし、ね?」
『……そ、総二さまあぁぁっ!? アルティメギルなんてどうでもいいから青い獣を退治してくださあぃッ!!??』
「はぁっ!? 放っておける訳無いだろツインテールがピンチなのに!」
『ほっといてもグラトニーちゃんが全部食べてくれます! だから今すぐ青い野獣をぉおっ!』
向こうよりも多い戦闘員を蹴散らしながら、今と名の科本気なのか分からないやり取りを交わすツインテイルズ。
しかし、間近で再び見た彼女の戦闘には、やはり戦慄を覚えざるを得ないようだ。
……地味にトゥアールがグラトニーを呼ぶ際に“ちゃん”付けをしていたが、そこは今はひとまず置いておこう。
珍妙なやり取りとは違い結構マジな戦闘を繰り広げているグラトニーとチキンギルディ。踏みつけ攻撃から次いで殴られて転がされたチキンギルディは、勢いを利用してその場から飛び退りながら立ち上がり、グラトニーを指差した。
「ぐふぅ……コレは不味いがしかし! グラトニー! 私はお前の技の弱点を知っているのぉっ!? ってのわぁぁあぶなぁいっ!?」
「外れ……」
「貴様本当に市民の味方なのか!? 不意打ちに台詞の途中でのぬおおっ!? こ、攻撃など!」
「違う、食べたいから来てる」
「あ、そうなのか……ってうおわあっ!? それでも誇りはもっとるだろうがァッ!」
「それ美味しいの?」
「何処かで聞いたようなセリフを吐くなぐほぉっ!?」
流石に三戦目ともなりグラトニーの闘い方を覚えたか、喋りながらもちゃんと攻撃を避けている。それでも最後の一発は喰らった。
何時の間に喰らいつかれたか、チキンギルディは体を欠けさせながら、必死にグラトニーへと叫ぶ。
「それよりも、おぉぉっっ!? お、お前の弱点を知っていると言っているのだ! 知りたくは無いのか!?」
「別に」
「アッサリ言うんじゃあな、危なぁああぁっ!?」
「それに、新技あるし」
「はぁはぁ……えっ?」
恐らくチキンギルディが言っているのは、彼女の必殺技である“風砲暴”が範囲がすこぶる広い為、ギャラリーを巻き込まない措置を取らねばならない点であろうが……残念、それは彼女の技が『それ一つであった場合』の弱点であり、実際の弱点からは程遠い。
彼女の発言が意外だったか動きを止めてしまったチキンギルディへ、グラトニーは隙を逃さず右手でアッパーカットを打ち込んで空中へ無理矢理浮かせる。
「ふん!」
「ぐ、おぉぉ、おっ……?」
そして指と掌から現れた“指の様な”物を全て突き刺し、その腕を上に向け持ち上げた状態のまま、“風砲暴”の
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