第200話 赤の妖精と水色の妖精
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リーはこてっと首を傾げた。
ユモがキース達の後ろを指差した。キース達もユモが指差した方に視線を移すと、そこには恥ずかしそうに立っている、首が1mぐらい伸びた、淡い緑色の着物を着た妖怪―――ろくろっ首と、梅の花が描かれた赤い着物を着た、頭に耳、顔に髭、お尻に尻尾が生えている女の子―――化け猫がいた。
タク「うわぁああっ!」
バロ「よ・・よよよ、妖怪ィ!?」
タクヤとバロンが驚嘆の声を上げた。その声に驚き、ろくろっ首と化け猫の華奢な両肩がビクッと大きく震えた。
ユ「あの子達が安全な場所まで案内してくれるはずです。そうだよね?」
ユモが問うと、ろくろっ首と化け猫は大きく頷いた。
駄々をこねるアニーを説得し、キース達は大人しく、この場を離れ避難する事に決めた。
キー「ユモスさん、あの・・ナツさん達は・・・?」
キースが恐る恐るという感じでユモの背中に問うた。
ユ「恐らく、皆私と同じ事をしてると思う。」
レヴ「最強チームの皆さんが、悪魔と戦っている・・・という事ですか?」
ユ「たぶんね。」
レヴルの言葉にユモは頷いた。キースとレヴルの場所からはユモの顔は見えないが、ユモがどこか悲しげな笑みを浮かべている事はなぜか分かった。
くるっとキースとレヴルの方に向き直ったユモは笑っていた。
ユ「大丈夫。私も皆も、必ず倒す!悪魔になんか絶対負けない!キース達は皆の事を信じて待ってて、ね?」
ユモの透き通った青い瞳に迷いも恐れも映っていなかった。キースとレヴルは黙って頷く事しか出来なかった。
キー「絶対・・・絶対勝って下さいよ!?」
レヴ「くれぐれも、気をつけて。」
ユ「キース達も。」
見る見るうちに遠ざかり小さくなっていくキース達の背中が見えなくなるまで見送ったユモは、振り返ろうとしたのと同時にその場で小さく跳躍し左に避ける。さっきまでユモがいた場所にビシャッと音を立てて液体が降りかかり、アスファルトがドロドロに溶けた。
悪魔は次々とユモの頭上に向かって口から液体を吐き出す。ユモも液体が落ちる場所を見計らい、次々とかわしていく。至る所でバチャッ、ビチョッ、ベシャッと音を立てて液体が降りかかり、至る所でアスファルトがドロドロに溶けていく。
悪魔8「人間のくせに、ちょこまかちょこまかと動き回りやがって・・・!」
ユ「アイスメイク、槍騎兵ッ!!」
構えた両手に冷気を溜め、無数の氷の槍を造形し悪魔に向かって放つ―――が、悪魔は液体を吐き出し、氷の槍をドロドロに溶かした。
悪魔8「これなら・・・どうだァ!」
悪魔がバケツ1杯分の液体をユモに向かって吐き出した。ユモは両手を構え冷気を溜めると、
ユ「アイスメイク、盾ッ!!」
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