第200話 赤の妖精と水色の妖精
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「私達にも援護さ」
フ「断る。」
「させて下さい!」と言おうとした兵士の言葉をフレイは即遮ると、固く握り締めた拳に紅蓮の炎を纏い言葉を紡いだ。
フ「妖精の尻尾の魔道士は、大切なものを守る為なら、相手が悪魔だろーが強かろーが凶暴だろーが、一切関係ねェ!誰一人、死なせねェよォ!」
フレイの言葉に兵士達は圧倒され言葉を失った。
フ「それに、お迎えも来てるみたいだしな。」
兵24「お迎え?」
フレイが兵士達の後ろを指差した。振り返るとそこには、藁を編んで作った笠を被った、一つ目の妖怪―――一つ目小僧と、茶色い毛並みにピンと立った耳を持つお化け―――狼男がいた。
兵25「ギャーーーーーーーッ!」
兵26「ひっ・・ひぃ・・・!」
兵27「ば・・ば、ばばっ・・・ば・・・・」
兵28「お、おぉ・・お、おば・・・」
兵士達のほとんどが腰を抜かしてその場に座り込んでしまった。一つ目小僧と狼男は脅かして申し訳なさそうに兵士達に向かってペコペコ頭を下げていた。
フ「俺達の仲間だから安心しろって。コイツ等が安全な場所まで案内してくれる。そうだろ?」
フレイが問うと一つ目小僧と狼男は揃ってコクンと頷いた。
兵士達は仕方なく非難する事に決めた。
兵29「フレイ様、くれぐれも無理はしないで下さいね。」
兵30「どうか・・・お気をつけて。」
フ「おう!」
一つ目小僧と狼男に連れられて避難して行く兵士達の後ろ姿を最後まで見送った後、フレイは人間の姿から鳥の姿に変わり、未だに赤黒い巨大な斧を闇雲に振り回している悪魔の頭上まだ飛んで行く。
悪魔は自分の頭上にいる赤い鳥の姿に一切気づく気配がない。
フ「武器を振り回して近づけない相手には、俺みたいな飛べる奴が有利なんだよな。」
独り言のように呟くと、フレイは体全身に紅蓮の炎を纏い悪魔の頭上目掛けて急降下した。
フ「火炎螺旋刀ッ!!」
悪魔7「ぐァアアアッ!」
悪魔は呻き声を上げる。
悪魔7「こんのォ!」
フ「おっと!よっ、ほっ!」
相変わらず斧を闇雲に振り回すが、フレイは赤い羽を器用にはばたかせながら上手くかわし続ける。フレイは地面に着地すると、一瞬でまた人間の姿になり、両手を構え紅蓮の炎を纏うと、
フ「ファイアメイク、大槌兵ッ!!」
悪魔7「ぐォオオオッ!」
悪魔の頭上に巨大な大槌兵を造形し振り落とす。炎の大槌兵が悪魔の動きを封じている間に、フレイは再び両手を構え紅蓮の炎を纏うと、
フ「ファイアメイク、戦弾ッ!!」
炎を纏ったフレイの両手から、無数の炎の弾丸
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