第8話 ジョアンナの哀れな宿命
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がいた。
さらに、横には各国から集まったモナーク社の重役たちがいた。
だが、彼らは名目上はあくまで国際的な人権指導者という立場で参加していた。
彼らの前にはマスコミ記者たちが写真や映像を収めるためにカメラを光らせていた。
その光の中をシンクレアは一人歩いていた。
彼は、9.11に遭遇した時気づいた。
この世界は巨大な監視システムが必要だ。
そして、彼はネットを開いたときそこらじゅうにあるヘイトスピーチに眉をひそめた。
女性を、黒人を、同性愛者を、特定の国籍を持ったものを、あるいはアメリカを憎むものは世界中にいた。
彼らには恐怖が必要だ。
彼は、その後ひっそりと作りつづけた。
人工衛星、そして数多くの軍事兵器などをテロ対策のために。
だが、シンクレアはどれも効果がないと考えていた。
そして、どれだけ優秀な兵士を送っても、テロリストは倒せないと悟っていった。
何が必要だ?
そんな時、ある男が現れた。
ジョー・ブロディ。
ゴジラによってすべてを失った男、彼はロボット怪獣の制作を考えた。
シンクレアは考えた。
こいつはいける。
そして、シンクレアは彼の好きにさせた。
その見返りとして彼はガイガンとドローン兵士たちを作らせた。
ジョーはもちろん喜んで作った。
ムートーを改造しゴジラ細胞を動力源にして、生み出したガイガン。
これがゴジラに勝てたかといえば、勝てなかっただろう。
だが、そんなことはどうでもよかった。
シンクレアは考えていた、恐らくゴジラが蘇っても人々のテロの恐怖・犯罪の恐怖は消えないのだ。
いや、むしろひどくなるだろう。
シンクレアはそれに備え、もともとは怪獣対策用だった彼らを改造し、テロリストや犯罪者を滅ぼすために作り替えた。
そして、今シンクレアはプレスや記者団の前に立っていた。
ホワイトハウスの前で、彼はいた。
「みなさん、ネットを開いてみましょう。どこにでもヘイトスピーチがあります。あるいはテロリストを勧誘しようとするものもいます。もしくはネガティブな意見で人を惑わし洗脳しようとするものもいます。」
記者のカメラがシンクレアを包んだ。
彼は笑顔を輝やかせた。
そのカメラの輝きにさえ、劣らない笑顔で彼は答えた。
「そんな下劣なものが、テロリストやヘイトクライムを生み歪んだ政治思想を生み出すのです。彼らに必要なのは法規制か?いいや、違う。恐怖なのです。では、みなさんにご紹介しましょう!テロリストやレイシストのテロや暴力を防ぐ、新しい防衛システム。ガイガンとドローンたちです!!!」
シンクレアは片腕をあげた。
そして、空中を指さした。
すると、何百という鏡のような無の輝きを
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