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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-22
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左手にプラズマブレードを展開して、アサルトライフルの銃口を蓮に向ける。待ちぼうけを食らっていた暴走体もようやくといった感じで自らの剣を構える。
 始まりの合図などなく、唐突に火花を散らして始まった。
 正確に伝えるならば、スコールに向かって突撃した蓮が、同じように突撃してきた暴走体と切り結び、その後ろから飛んでくるスコールの援護射撃を避けながら再び暴走体と切り結んだのだ。これがあの数瞬の間に起こっていたことである。


「おーやってるねえ。いいなあ、あっち。楽しそうだなあ。二人はそう思わない?」
「……別にどうだっていい。お前を倒すだけ」
「うんうん、威勢だけはいいねぇ。でも、そんなボロボロで何が出来るのかな? ねえねえ、何が出来るの? 私に教えてくれないかなあ?」
「クソッタレが……化け物かよあいつ」


 ようやく蓮対スコールと暴走体の戦闘が始まったころ、束はもう戦いを終えようとしていた。もう満身創痍といっても過言でない二人をさらになぶり続けて数分。エネルギーが切れない程度にダメージを与え続けていた。そんな二人を見て愉悦感に浸っている束。ものすごくウザくもあるが、実力が伴っているため何も言い返せないオータムとマドカ。悔しさを隠すこともしないが、それがかえって束の愉悦感を助長していた。
 それが束から油断を引き出した。


「ああああっ!!!!」
「――――ッ!」


 マドカがその油断からできた隙をついて束に向かって瞬時加速(イグニッション・ブースト)を用いて一瞬のうちに接近する。流石の束も意表をつかれて思わず息を呑んだ。だが、それだけだ。


 ――ガキィン!


 マドカが振りかぶったブレードを弾いて開いた腹に向かって思いっきり叩き込んだ。それはシールド突き破って絶対防御まで発動させた。
 肺から空気をすべて吐き出して込みあがってくるものを抑えようともせずにすべて吐き出す。同時にISが解除されて受け身も取れないマドカが自分が吐き出したものの上に落ちてそのまま気を失った。


「いやあ、危ない危ない。いきなりだったから思いっきりやっちゃったけど……うん、大丈夫じゃないね。まあいっか。ついでにお前も眠っておいて」


 ゴンとISの上から手加減なしで叩きつけた束は気絶したのを確認すると、オータムもマドカの近くに放り投げる。
 マドカとオータムの状態などお構いなしで束は蓮のもとへ向かう。自分でもやり過ぎた感が否めないが、どうせ他人である。全く問題なかった。
 束は意気揚々として蓮のもとへ向かった。






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