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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
挿話 目の色が変わる話
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立つ物は金、冥府の沙汰も金次第、ってね。――で、ダンナ。金策話を持ち出したからには、アテはあるんだろうな?」
無論だとも。これだけの戦上手が揃って、かつ手っ取り早く稼げる手段など一つ。
「闘技場だ」
すでに武闘大会は終わって、この空中闘技場は10年後まで使用されることはない。もっとも、閉鎖されるわけではないので、腕自慢が集ってちょっとしたトーナメントをすることはある。
タッグ・パーティ選択可。優勝すれば何百万ガルド。今回の稼ぎ先はここというわけだ。全員が戦闘職の私たちにぴったりの稼ぎ場だろう?
下見のために、夕焼け空の時間帯にわざわざ船を出してもらい、闘技場に着いた。
「フェイさん。手、どうぞ」
「あ、アリガト、クレインさま」
船から降りるフェイリオの手を引くクレイン。さすが貴族育ち……だが何だこのやり切れなさは。
とにかく。下見もあるし、ずっと籠りっぱなしのエリーゼとイバルにはリフレッシュも必要だ。結局全員で来たわけだが……子供二人はともかく、クレインが物珍しげなのは、こういう場所を見たことがないだろう。
明日からはここが戦場だ。思う存分に見て、本番の参考にしてくれ。
解散して、闘技場のフィールドに残ったのは私とフェイリオだけ。
「すごいすごーい! 空ちかーい!」
裳裾と雪色のロングヘアを翻しながら舞台でくるくる回るフェイリオ。
エルが成長したら、こんな容姿になったんだろう。目に浮かぶ。髪は亜麻色、目は翠。今のフェイリオのように長い髪を翻して踊る。
「うひゃあ!」
べちゃっ
……コケた。分かりやすい娘だ。ほら、手を貸しなさい。
「あ、ありが、と…ハシャイじゃってゴメンナサイ」
謝ってほしいわけじゃないんだが。そうなるような育て方しかしなかった私が言うことではないか。
「この場所はそんなに楽しいか?」
「闘技場がタノシイわけじゃないん、だけど。目が変わったせい、かな。今までボンヤリだった世界がちょっとだけクリアに視えて、それが何だか、うれしくて」
じわ。フェイリオの目尻を濡らす水分。
「泣いているのか?」
フェイは大きな袖で顔を隠して首を横に振る。そんな隠し方ではバレバレだぞ。
「……世界って、こんなにたくさんの色で溢れてたんだね」
袖を外して出てきたのは、紫の虹彩。泣き笑いのフェイリオはきっと自覚していないんだろう。私がその「色」に対してどんな想いを持っているか。
ラル譲りの菫色の瞳。会いたくて焦がれた彼女の面影。それが私を惑わせる。
欲しい。触れたい。ラル、もう一度、君を感じたい。
「あの、パパ…どうし……きゃ!?」
腕を掴
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