空白期 第16話 「気づいた想い」
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ちから誘ったんだい?」
「それは私だけど?」
「へぇー……フェイトが自分からショウにね」
ショウは私と同じ学校に通っているし、魔法関連でも付き合いがある。もちろんアルフだって何度か一緒に散歩したことだってあるので、面識がないというか交流がないわけじゃない。なのに……どうして彼女は感心や驚愕が交じり合ったような声を出すのだろう。
「えっと、何かおかしい?」
「いや、別におかしくないよ」
「本当に?」
「うん、フェイトも成長したというか女の子らしくなったなって思っただけ」
成長しているはともかく、女の子らしくなったというのはどういうことだろう。私の記憶が正しければ、男勝りだとか言われたことはないはずだけど。
「それってどういう意味? 私、変なところとかあった?」
「そういうんじゃないよ」
「じゃあ何?」
「いやさ、フェイトって内気なほうだから自分から誰か誘ったり苦手なほうでしょ。だからなのは達ならともかく、ショウをデートに誘うなんて驚きでさ。あたしの知らない間に成長してるんだなって思って」
えっと……今アルフ変なこと言わなかったかな。私がショウをデートに誘ったとかどうとか……デート!?
デートってあのデートだよね。いや、あのデートしか私はデートって言葉を知らないけど。というか、私がデートに誘った!?
「ア、アルフ何言ってるの!?」
「ん? あたし変なこと言ったかい?」
「言ったよ! わわ私がショ、ショウを……デ、デートに誘ったとか!?」
「え? 今日は2人で出かけるんだよね? 話を切り出したのはフェイトだってさっき言ってたし……どう考えてもフェイトが誘ってるじゃないのさ」
確かに今日はショウと出かける。ショウ以外には誰もいない……つまり2人っきり。
リンディさんやクロノが喜びそうなものを知っていそうなのはエイミィが浮かぶけど、彼女は残念ながら仕事で忙しい。なのでショウにお願いしたわけだけど……客観的に見れば、私がデートに誘ったとも言える。状況を理解してしまった私の脳内はパニックを起こし始め、羞恥心で体中が熱くなった。
「デ、デ、デ……デート。ショ……ショウと……あぅ」
「あのさフェイト、もしかして自覚なかったのかい?」
呆れたように問いかけてきたアルフに私は全力で首を縦に振った。それを見た彼女は、さらに呆れた顔を浮かべる。
「いつもよりどれを着ていこうか迷ってたのに自覚がないとか……」
「そ、そんなこと言ったって……!?」
ど、どうしよう……急に「今日の予定はなしで!」なんてこと言えるはずもないし。でも私、デートなんてしたことないし……何着ていけばいいんだろう。というか、今の状態で行ったら何かやらかしそうだし、変な子だって思われるんじゃ……。
「
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