ALO編
二十五話
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俺は目を覚ました。目の前には真っ白な天井…病院特有の天井だった
「そうか…生きてんのか…」
二度と目を覚ますはずがないと思っていた、アインクラッド城崩壊を眺めながら覚悟していたはずだった
「俺はまだ生きてるよ…父さん…母さん…」
今は亡き両親に対して小さく呟きうっすらと涙を流しす
目覚めて数時間が経過し不意に俺が今いる病室の入り口からノックの音がする。俺はどうぞと招き入れた
「やぁ、仁君」
扉を開け入ってきたのは俺の叔父の菊岡誠二郎だった
俺に対して発した声は至って普通のものだが走って来たのか少しだけ肩で息をしているようだった。
とりあえず俺は帰ってきたら言おうと決めていたごくごく普通の言葉をいうことにした
「ただいま、叔父さん」
「おかえり、仁君」
叔父さんもその言葉に微笑んで返事をする
再開の挨拶もほどほどにし俺と叔父さんはとりあえずある程度のこちらの世界とソードアートオンラインの世界の情報交換をすることにした
叔父は総務省総合通信基盤局高度通信網振興課第二分室、通称仮想課の職員だ。細かい仕事の内容は何一つ聞かされていなかったがSAO事件が起きてからその担当を任されているそうだ。
叔父は俺が話す前にざっくりでいいからと前置きをした。俺自身目覚めて間もないのでおそらくあまり負担になることをさせたくないのだろう
その意図を組んで俺はソードアートオンラインで起きた出来事や事件を大まかに話した。
叔父は俺の話に横やりを入れることなく聞き続けゲームクリアまでを話すと頷き
「ありがとう、詳しい話はまた後日聞くとするよ」
といって席を立つ
「そうだ、僕の方に聞きたいことはないかい?」
部屋を出る前に叔父はこちらを振り返り質問する
「そうだなぁ…SAO帰還者って何人ぐらい?」
単純に何の意図もなく聞いてみた
その言葉に叔父は少しだけ表情を硬くし携帯型タブレットをとりだす
「…3861人が現在覚醒している。しかし現在まだ200人ほど意識を取り戻していない人たちがいる」
そういって俺にその資料を見せる。
SAO帰還者はほぼ同時に目を覚ましており俺も例外ではなく同じように覚醒していた。しかしまだ200人ほど覚醒していないもの達がいるそうだ。原因が不明のため叔父も今から原因調査を行うために仕事に戻るようだ
「じゃあそろそろ僕も行くよ」
叔父はそういって出口へと向かう
「叔父さん!」
少しだけ声を張って叔父を呼び止めた俺はただいまともう一つ言いたかった言葉を口にする
「ありがとう!」
その言葉に叔父は再び微笑み病室を
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