第1章 群像のフーガ 2022/11
3話 夕時の一幕
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ぞ」
「あ、燐ちゃん待ってて………今更になっちゃったけど、私はヒヨリ。こっちは燐ちゃんって言うの。あなたは?」
俺の名前は、きっと誰彼構わず公開されてゆく運命なのだろう。
口に戸は建たないとはいうが、せめてチャックくらいは取り付けてもらいたいものである。
「………ス、ナ………」
それは、確かに名前を口にしたのだろう。だが、いまいち声量が小さくて聞き取れなかった。
その結果、ヒヨリは首を傾げながら一体何スナなのだろうかと思案しているようだが、もう十分時間は与えたつもりだ。それに名前を聞くくらいなら、まだいくらでも時間があるだろう。
とりあえず、今なお粘り続けるヒヨリの首根っこを掴み、適当に挨拶だけ残してこの場をお開きとした。
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