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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第十九話 “For Elise”
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『コドモ』って生き物は憎らしい。だから真っ先に口減らしで捨てられるのはコドモなのよ。労働力にならないなんて合理的な理由じゃない。それでもコドモはカワイイ、イイモノだって言う人たちが絶えないのはね、コドモのほうがそう思わせるように擬態してるからよ。アナタや昔のイスラみたいにね」
どうして? 悪いことなんて一つもしてないのに、込み上げてくるこの痛みは何?
「昔の、イスラさん? イスラさんもわたしと同じことしてたんですか?」
「そうよ、可愛いエリーゼ。実の母親に『おなかがすいても泣かないから棄てないで』って。アナタと同年代のコドモの言える台詞じゃないけど、擬態としては上級者だわ。アナタの擬態はイイ子のペルソナ。オトナの都合を理解して、純粋無垢に振る舞い、手がかからず、聞き分けがよく、言わなくても働く。それを外して出てくるアナタはただの自己主張が激しいガキんちょ。歳相応の役立たず」
メイスが人差し指でわたしのアゴを持ち上げた。
少し前に見たアルヴィンのとはまた違った、冷たい、蒼い
眸
(
め
)
。
「さあ、どうしましょうか、エリーゼ・ルタス。イイ子をやめて本音を曝け出してイスラに憎しみを叫ぶか。はたまたイイ子を続けてイスラをも許す聖人となり、この先の人生を多くの人に可愛がられる清純派愛され系マリオネットとして生きていくか」
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