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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第十六話 合流
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ンが駆けつけてきた。
「この程度! 俺様には何ともな」
ふぅ〜らぁ〜
『倒れたーっ』
「きゃー! イバルっ」
ああ、バカ。いきなり激しく立つから。背中から石畳にダイブする前に後ろからキャッチしてやった。世話のかかる若者だ。
イバルを支えたまま、留まってくれていた女医を顧みる。
「すまない。連れが世話をかけた」
「いいえ。ケガ人を助けるのは医者の使命ですから」
女医はにこりと笑った。切れ長の目元。まっすぐ切り揃えた黒髪。男装。パーカーの胸飾りは、確かこの国の民族の印だったと記憶しているが。どこかで見た気がするのに思い出せない。
ん? アルヴィン、どうした。いつになく真面目な顔じゃないか。
「イスラ」
アルヴィンが静かな声で呼ぶや、女医は蒼白になった。
「アル……」
「よ。相変わらず俺の顔は見たくねえみたいだな」
「そういうわけじゃないわ。今までの癖がまだ抜けないの。あなたなら分かるでしょう」
アルヴィンは苦笑して頭を掻いた。
「アルの知り合い?」
「まあな。紹介しとくわ。キタル族従医のイスラ。俺のお袋が世話んなってる主治医サンでもあるんだ。――イスラ。このダンナが今の俺の雇い主のヴィクトル。で、こっちの女の子はエリーゼ・ルタス。覚えがあるだろ」
「エリーゼ…ルタス…?」
「わたしのこと、知ってるですか」
イスラの顔からざあっと血の気が引いた。
『わー! エリーの知り合いに会ったのなんてハジメテだね』
「うんっ。あ、あの、イスラさん。イスラさんは、わたしとどういうお知り合いなんですか」
エリーゼに詰め寄られて、蒼い顔で唇を噛むイスラ……
思い出した! アルヴィンのビジネスパートナーだったユルゲンスの、妻の名前。ずっと病気で臥せっているとしか聞かなかったからすぐ思い出せなかった。
イスラは右手で左腕を抱えるようにして縮こまり、エリーゼと目を合わせまいとしている。本当に、この二人の間に何があったんだ?
「……ごめんなさい。メイスと交替の時間だから」
「あちゃー。そりゃ引き留めるわけにはいかねえなあ」
「後で……ちゃんと話をしに行くわよ」
「りょーかい。カーラ先生がいつも使ってる宿にいるわ。当番終わったら来てくれよな」
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