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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
二十四章 幕間劇
まともな会話×麦穂の初めて
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に麦穂と二人っきりになる事はあまりなかったかもしれない。壬月なら麦穂に話したと思っていたが、ノータッチのようだったみたいであそこで聞いて初めて知ったのだろう。

「ぅっ・・・・まことに申し訳ございません。私、また嫉妬していますいよね・・・・壬月様だって当然、その権利はお有りですのに・・・・」

「謝る事ばかりじゃないさ、そうなると俺の方が申し訳ない気持ちになる」

「一真様は何も悪くありません。悪いのは勝手に思い悩み、嫉妬などという、醜い感情を抱く私です」

「大袈裟だな、醜い感情でも何でもない。妬いている麦穂はかわいいよ」

どうやらかわいいと言われて、俺は頷くと赤くなってしまった。あまり慣れてないように思えるけど、硬直してしまった。自分を恥じて赤くなった顔だったのに、今度は別の赤く染まっている。紅潮とも言えるが、兵の前で可愛いという言葉を言わないようにと言われてしまったが当たり前だ。恋人を目の前にして、兵達の前で言えるもんではない。

「兵の前何か言わないさ、麦穂の可愛い姿は他の誰にも見せたくない。その顔はずっと忘れられない、何度も思い出していた」

「・・・・一真様・・・・・」

「これで信じてくれるかな」

「は、はい・・・・」

赤い顔をしたままだったが、小さく首を縦に振るのだった。そして俺は心残りがあった事をここで話した、麦穂と約束をした事を言うと静かに頷く。あの日、織田の皆と離れ離れになる前に、俺は麦穂を妾に迎える事を約束してた。もちろん忘れていた訳ではないが、記憶媒体にはそう書いてある。

「それがあったから、離れていてもここまで頑張って来れた。また麦穂と会いたいと思ってた」

「一真様・・・・」

麦穂はゆっくりと顔を上げた。潤んだ瞳で真っ直ぐに俺を見詰めてくる。

「あの・・・・」

「何かな?」

「『きす』とは・・・・何ですか?」

「あ、ああそれか・・・・ってなんでそれを知っているの?」

「壬月様です。一真様と『きす』をしたと、自慢げに仰っていました。けれど、私には何の事やらさっぱり・・・・」

あーあ、なるほどな。壬月は一夜の事は話してないけど、キスの事は言ったのね。

「何故に今それを聞く?」

「それは、その、壬月様が・・・・・・妾で今は恋人であろうとも、未来の夫婦になるのならば、するものだと・・・・そうとも、仰っていましたので・・・・」

壬月、肝心な事だけは言っていないのか。麦穂は言葉を紡ぎながら、何を期待するような目で再び俺を見据えたけどストレートに言った方がいいのかな?しばらく無言になったが俺は決心したかのように言ってみたけどね。

「麦穂もしてみたい?」

「・・・・っ!『きす』・・・・ですか?」

「うむ、俺でよか
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