二十四章 幕間劇
まともな会話×麦穂の初めて
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、戦支度で駆け回っているというのに・・・・」
「それは誤解だな麦穂。俺のところは仕事は任せてあるから大丈夫だし、黒鮫隊の方は何時でも出れる。俺は暇だったので久遠から書状を預かり壬月に届けると言う任務をしたばかりだぞ」
「何の書状ですか?」
「ん?なぁに、陣構えに関する相談さ。それよりもお前、何をそのように怒っている?」
「怒ってなどいません!」
麦穂が自分は怒っていないというが、これはあれか。ツンデレか、壬月は怒っていると言っているが麦穂は気のせいと言う一点張りであった。
「いいや、怒っている。一真様もそう思いませんでしょうか?」
「うむ。どう見たって怒っているようにしか見えないぞ」
「怒っているのはですね、仕事をしないで立ち話していたからじゃないですか」
「ふふ・・・・おおそうだ。急いでやらねばならん事を思い出した。一真様、麦穂、また後でな!」
壬月は察したのか、俺と麦穂を二人っきりにしてくれたようだった。まあここで気付かないと鈍感と言われてしまうからな、壬月も気を利かしてくれたのかもしれないな。あとはツンデレの定義は、周辺にいるとツンツンしているけどいざ二人っきりになるとデレデレだった気がする。華琳もそうだったからな。麦穂は困った顔をして無言状態だったけど、どうしようかな。
「・・・・ぅっ・・・・・申し訳ございません」
「どうした麦穂?」
いきなり泣き始めたので、とりあえず聞いてみる。
「私とした事が・・・・何とも醜い感情を抱いてしまいました。長い月日を経て、ようやく一真様とまたお会いする事が出来たのに・・・・」
「確かに長い月日は経ったが、こうやって話しているから。俺は気にしてないから」
やはりあれは壬月による嫉妬だったのかもしれない、壬月とは既に情事をしているからなのかもしれない。
「壬月に書状を渡したら麦穂を探そうとしていたのだから」
「えっ・・・・本当ですか?」
瞳は涙に濡れているが、若干表情は明るく見えた。やっぱ俺と二人で話したかったのだろう。
「麦穂はもう仕事は終わり?」
「は、はい」
「それじゃ、俺に付き合ってもらうぜ」
「あ・・・・」
空気を変えようと思い場所を移動しようとして、麦穂の手を引っ張り連れ出した。
「のどかな・・・・美しい里ですね」
麦穂と肩を並べて、甲斐の景色を楽しみながら村道を散歩する。あの場のままだったら三若がからかいにやって来るだろうと思って移動してきた。
「気持ちいい風・・・・」
「そうだな・・・・」
実際は風の精霊によって、気持ちのいい風を吹かしてもらっている。それと気持ちが落ち着くように仙術でそうさせている。風によって麦穂の甘い香りが俺のとこ
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