尾刈斗の奇術!後編
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俺達はベンチに戻った後、後半の作戦会議を開いた。
「足が動かなくなるなんて…どういう仕組みなんだ」
と俺が呟くと、おどおどしながら壁山が呟いた。
「やっぱり呪いなんスよ!俺幽霊とか嫌っス〜!」
それを聞いて円堂は言い返す。
「呪いなんてあるはずない!俺達は何かを見落としてるんだ!」
その後も皆いろいろ意見や仮説を出したりしたが
結局何も解決出来ないまま、後半の開始時刻になった。
後半は尾刈斗のボールからだ。
一つ目のバンダナをした少年─幽谷がボールを後ろに回し
後半がスタートした。
尾刈斗のMFの背番号10を着た狼男のような姿の少年が
どんどん迫ってくる。
そして遂に円堂と1対1になった。
「くらえっ!ファントムシュート!」
狼男のような少年─月村がファントムシュートを放った。
「これ以上点はやれない!」
円堂がそう叫ぶと円堂の手のひらが光った。
あれはゴッドハンドの構えだ。
「頼むぞ!円堂ぉ!」
俺は叫けぶ。
「ゴッドハンド!」
円堂のゴッドハンドが出現した。
バシュ!と音を立てファントムシュートがゴッドハンドに直撃する。
ギュイィィィィンと音が響き円堂の手に見事に収まった。
「よし!行くぞ、カウンターだ!」
円堂はそう叫ぶと前線に大きく蹴り上げた。
そのボールは宍戸と代わったマックスに渡る。
「いけっ!染岡!」
とそのままボールを染岡にパスを出した。
染岡がパスを受け取りシュート体制に入ろうとすると
相手のGKジェイソンの仮面のようなものをした男─鉈が
ぐるぐる手を回し始めた。
気のせいか空間が歪んで見える。
「ドラゴンクラッシュ!」
染岡の渾身のドラゴンクラッシュが鉈を襲う。
が、しかし途中でドラゴンクラッシュの威力が急激に落ちて
GK鉈の手に完璧に収まった。
「なっ…俺のドラゴンクラッシュが…」
染岡は呆然としている。
「この程度のシュート、いくら打ってもこの歪む空間には無意味」
と鉈が仮面で解らないが、多分笑いながら言っただろう。
「俺のドラゴンクラッシュがこの程度だと…」
染岡は地面に崩れ落ちた。
その時俺は違和感を覚えた。
そう、このトリックが解ったかもしれない。
そうこう考えていると鉈がボールを前線に蹴った。
「マレ、マレ、マレトマレ、マレ、マレ、マレトマレ」
その時また呪文が聞こえ始めた。
ボールが幽谷に渡った。
「そろそろ終わらせるよ、ゴーストロック!」
と叫ぶと俺達はまた動けなくなった。
「くそっ!またか!」
半田や風丸が叫んでいる。
そのまま幽谷は悠々とゴールに近付いてくる。
「マレ、マレ、マ
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