最終話 天より他に知る者もなく
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ありがとうゼロ』
茹蛸の如く真っ赤に、直後頭から湯気がポワンと浮いたのを見たアイリスはクスクスと笑った。
ゼロ「レイヤー…レイヤー?」
アイリス『レイヤー、ゼロが呼んでるわよ?』
からかうような口調で言うとレイヤーはあたふたとしながら口を開いた。
レイヤー『あ、いえ、そのっ!!ななな何でもありません!!』
それは傍から見てもとても滑稽であった。
アクセルとルナは休暇を取っていた。
アクセルはまだ本調子ではないために、思い切って休みにしたのだ。
アクセルは大丈夫と言っていたが、ルナを筆頭にエックス、ルイン、ゼロ、エイリア、アイリス、レイヤー、パレット、シグナス、ゲイト達から即駄目出しを受けた。
結局全員に押し切られて2人仲良く休みとなったのだ。
現在ルナはアクセルと共に外出していた。
2人の間の空気はとても優しい。
行き先はアクセルがお気に入りの場所として、仲間に内緒にしていた向日葵畑である。
ルナ「わあ…」
ルナが思わず魅入る。
アクセルは得意気に笑うと、やがで懐かしむように遠くを見つめた。
アクセル「まだレッドが生きていた頃…1度だけ連れてってもらったんだ。あの頃も今みたいに向日葵が咲いていてね。ハンターになっても、時々ここに来てたんだ。レッドとの思い出の場所だから…今までは僕が独り占めしてたんだ…初めて誰かをここに連れてきたんだ。此処に連れてきたのはルナが最初」
ルナ「え…?」
その言葉にルナは思わずドキリとした。
アクセルは思い出す。
自分が天国に行く間際の出来事を。
アクセル「あれから…レッドといたんだけど、やっぱり戻らなきゃって思い直したんだ。だって僕、まだまだルナや皆といたいから」
ルナ「…………」
アクセル「シグマに捕まって…色々あって君との記憶も1度は失ったけど、何とか思い出せたよ。忘れないって約束したからね」
ルナ「ああ…」
並んで向日葵畑を眺めるアクセルは、彼女がよく知るアクセルである。
しかし同時にアクセルの中に、大人びた雰囲気を感じていた。
アクセルは失われた記憶を取り戻したはず。
悪しき科学者達に造られた新世代型レプリロイド。
エックスとゼロを殺すという使命も。
アクセルがまた遠くに行ってしまうような気がして、ルナは思わずこう呟いていた。
ルナ「アクセル…お前は…」
アクセル「ルナ」
ルナ「?」
人
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