最終話 天より他に知る者もなく
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「エイリア。君は奇跡なんて信じているのかい?」
エイリア「エックス達といれば自然と信じられるようになるわよゲイト。」
ゲイト「あれは奇跡じゃなくて目茶苦茶って言うんだよ」
不満そうに文句を言うゲイトの表情は言葉とは裏腹にとても優しげである。
エックスとルインは少ない休憩時間を共に過ごしていた。
快晴の空の下、ハンターベースに設けられた公園を歩いている。
エックス「今回は…本当にありがとう。迷惑をかけてすまなかった」
ルイン「ううん…気にしないで」
エックスの謝罪にルインはやんわりと否定する。
仲間を支えるリーダーとして、辛い戦いを強いられたが、これまで微塵も表に出さなかった彼女。
エックスはそんなルインに対して複雑な表情を浮かべた。
彼女にこれ以上辛い思いはさせないと胸に誓う。
エックス「アクセルのこと…ルナには辛い思いをさせてしまった…」
ルイン「………」
エックス「俺はアクセルを撃てなくて、あの時は結局、ルナが彼を撃った。ああすることで彼女はアクセルを救ったんだ。引き金を引くのを躊躇うなと言いながら…情けない」
ルイン「エックス…」
エックス「でも…俺は思うんだ。あの時、ルナが撃ってくれたからアクセルは戻って来れたって、彼女の願い、彼を返してくれた。」
翡翠の目が、空を仰ぐ。
まるで大気圏の向こうにある戦場を見据えるように。
ルインはエックスと並び、空をじっと見つめる。
ルイン「エックス…」
エックス「何だ?」
ルイン「お疲れ様」
エックス「ああ…」
胸に飛び込んだルインにエックスは、優しく彼女を両腕で包み込んだ。
ゼロ達が一行の中で1番変化がない。
今日も今日とてゼロはミッションに勤しみ、アイリスとレイヤーはオペレートを頑張っている。
レイヤー『ゼロさん、お気をつけて』
アイリス『無理をしないでね?』
ゼロ「ああ、分かっている」
淡々とした口調だが、2人は満足である。
レイヤーは出来ればまた共に戦いと思うが、それは望み過ぎだろう。
ゼロ「レイヤー、アイリス。指示をくれ」
アイリス『はい』
レイヤー『分かりました』
そしてゼロの唐突な一言により、レイヤーの思考がピタリと止まる。
ゼロ「アイリス、レイヤー。オペレート、感謝する」
レイヤー『!!?』
アイリス『ふふ…レイヤーったら…
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