第10話
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らも、
「では、私の番ですね」
と言った瞬間、アシガラの拳から発するクライン・フィールドが凍結していった。
「おいおい、うそだろ」
アシガラは、驚きながら、拳を退いた。その瞬間、クライン・フィールドが完全に凍結し、粉々に、微粒子レベルで崩壊した。
「アブねえ、アブねえ、さすがは、千冬!俺は、とてもうれしいぞ」
「もうこれ以上は、むやみな戦いは止めたらどう?」
と聞くと、アシガラは、
「へっ、まだまだだぜ、」
「やれやれ、では次で終わりにしましょう」
「上等!今までよりも強くしてやる」
と言うや、アシガラの持つクライン・フィールドが何重にも展開された。
そして、一方の千冬の周りが急に気温の低下と共に吹雪、氷塊が幾重にも空中に浮かびそれらが円状に展開され、円の中心に超低温の青く澄んだ光球が創り出された。
「「これで、お終いだ(よ)」」
と言った瞬間。
「其れまでですよ」
と誰かの声が遮った。
「それまでですよ。他の人のご迷惑になりますよ」
とアシガラと千冬が、今にも激突しようとするなか、この決闘を観戦していた人混みの中から、凛とした声が響いた。
「あ、誰だよ。折角の戦いの最中に水を差すバカ野郎は!」
とアシガラがいかにも嫌な顔をしてその言葉を発した者に対して言った。また。千冬の方は少し落ち着いた恰好を取り、『鬼纏』を解除し、『鬼纒』する前の状態に戻った。
その声の本人が人混みの中からアシガラと千冬の前に出てきた。
「まったく、千冬ちゃん。こんなところで騒がないの。他の人の迷惑だし。父さんにも迷惑があるでしょ」
と先程の声の主である高嶺が注意を促したが、アシガラが、
「なんだよ、オバサン口出しするなよ」
と言った瞬間、周りが凍った。千冬でさえ、唖然としその場から少し離れた。
「オバサン?」
とすごく冷静かつ、とても低い声で高嶺が言った。アシガラは、
「ああ、口出しした余計な御世話だ。オバサン!」
と言った。千冬は、耐え切れずにアシガラに、
「アシガラ!すぐ謝るんだ!」
と言ったが、高嶺が、
「ふふふ良いのよ。千冬ちゃんそんな事言う子は、お仕置きしなきゃ」
と笑顔で言った後に
「『鬼纒』イタク。切れ味は鋭いわ。しっかりと観る事ね」
と言った瞬間、高嶺の周りに旋風が起こったが、すぐに収まった。
高嶺の背には、鋭くも美しい曲線である一対の手鎌があり、両手にも背に着けられている鎌よりも一回り長く大きな曲線である鎌が握られていた。そして、身体年齢も若くなり、美しい銀髪を靡かせていた。
「ほう、アンタも千冬と同じ力を持っているのか。嬉しいねえ」
と言った瞬間、千冬との激突前のクライン・フィールドを再展開して、千冬との激闘以上のスピードで高嶺に向かったが、高
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