暁 〜小説投稿サイト〜
アクセル・ワールド 〜赤龍帝の拳〜 (更新凍結中)
第四話 現在の立ち位置
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
はなく、数多くのMMOゲームで起こり得る事件だ。VRの中ではなく、リアルでそのプレイヤーに襲撃されるということだ。

『ま、マジですか?』
『ああ。マジだ。』

いや、そこまで冷静に言われると、なんだか現実味が無いな……

『私は、あの日ライダーを殺してから二年間。グローバルネットには接続していない。』

これも驚きだった。グローバルネットには接続していない。イコール、ネット環境無しで生活しているということだ。
現代社会でそれは大変過ぎる。

『だが、私の身分上どうしても、グローバルネットに接続しなければならない場所がある。』
『……………学内ネットか?』
『ああ。迂闊だったよ。既に新入生の中から割り出していたとはいえ、油断するべきではなかった。』

いや、学内でくらい羽を休めてもいいだろう。と、言いかけたが、今や姫は加速世界のなかでも最悪の賞金首なのだ。
そんな事はおいそれと言えない。

『それで、対戦を挑まれたと…』
『ああ。』
『殺りあったのか?』
『いや、時間ギリギリまで逃げ切ったよ。』

流石は姫様。

『相手の名前は?』
『シアン・パイル。カラーは限りなく
青(ブルー)に近い蒼(シアン)』

それを聞き、俺は項垂れる。一番やりづらい相手だ。

『えっと…姫。その口ぶりだともうプレイヤーが誰か確かめたんだろ?』

そういうと、姫は少し驚いたような顔をした後、微笑む。

『相変わらずの勘の良さだな。時々予言かと思うよ。』

それ褒めてませんよね。ええわかってますよ。

『君が転校してくる前だ。全校集会の時に加速した。』

ふむふむ。

『そこでシアン・パイルの名を探したのだが…』

ふむふむ。

『シアン・パイルの名前はなかった。』

ふむふ…は?

『え、無かったの?』
『ああ。なかった。』

うーんと、考え込む。学内ネットに進入できるのならば梅郷中の生徒であることは確実。ならば対戦表に名前が出ないのはおかしい。
そこで、ふと他にもプレイヤーを見つける手段を思いだした。

『じゃあ、あれだ。ガイドカーソル。』

加速した時に、バーストリンカーを指し示すガイドカーソル。あれならば……

『ああ。私もそう思い試したさ。だがな一誠くん。その先に誰がいたと思う?』
「回りくどいのは嫌いだ。」

直結による念話ではなく、俺の声で言った。こういうのは嫌いだ。

『そうだな。そうしよう。その相手とは、君もよく知っている人だよ。』

姫は端末を操作し俺に一枚の生徒写真を見せてきた。

「は?」

茶髪のショートカット。

猫の髪飾り。

大きな目。

少し幼さのある童顔。

それは、俺の学校で同学年唯一の
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ