暁 〜小説投稿サイト〜
日向の兎
1部
23話
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
為だ」
「再不斬さんの?」
「ああ、私達としてもここで死なれると困るのだよ。死体からでも情報やらはある程度引き出せるし、それが元が付くとは言え忍刀七人衆の一人となれば一体どんな面倒な追求を霧隠れからされると思う?
再不斬の生き死にはどうでもいいが、私達の前で死なれると困るただその一点のみで君に働いてもらいたい」
「……つまり、再不斬さんを助けて逃げろと?」
「ああ、ただし私達の用が終わってからという条件はつくがな。それ故、君には今から速攻性の痺れ薬を打って私の用が終わるまでここにいてもらおう。
時間としてはきっかり一分、その後はあの鏡の術でもなんでも使って建設中の橋まで来い」
「はぁ……分かりましたよ。お願いですから僕が動けない間は再不斬さんを殺さないで下さいよ?」
「…………意外だな。薬を打つなどと言えば、暴れる君を押さえつけて打ち込まねばならんものと考えていたぞ?」
「あなたは騙すことはあっても嘘をつくような人じゃない事は分かりますよ。
それにここで下手に抵抗したところでこの状態であなたから逃げられる筈もありませんし、再不斬さんの為にも今はあなたの言うことを聞いた方がいいんでしょうしね」
「それは結構。縄は切っておく、動けるようになったら動け」
私は白の二の腕に注射を打ち、彼の体に異常が出始めたのを見計らって縄を切った。彼はそのまま地面に倒れて額を地面にぶつけてしまい、私に横目で少し恨むような視線を向けたが無視させてもらおう。
こちらとしてもあまり時間がないので、少々急がねばならんのだ。




例の移動方法で移動し、何とか一分以内に橋の建設地に辿り着いた。道中、何かを轢いた感覚があったのだが……死んではいないだろうし、そこまで大きな心配もあるまい。
さて、戦況は…………ふむ、粗方終わっているな。
現在の状況から察するに先生、カカシ、リーで再不斬を抑え込み、その隙にネジが点穴を突いた事で再不斬の無音暗殺を封殺したか。
で、テンテンはナルト達の雇い主を狙った二人組の忍を両肩を新しい槍型の忍具で貫き、橋に文字通り縫い付けていた。
私の出番は最後の幕引きだけか……文句はないが呆気なさすぎる感があるな。
まぁいいさ、ガトーがボロボロの再不斬を見てなんぞ計画通りで心底可笑しいとでも言うような態度をとっているが、彼自身が詰んでいる事を理解していないようなので、色々と教え込んでやる必要性がありそうだ。
「私の腕をこんなにしてくれたあの小僧も一緒に殺してやろうと思ったが……お前達を始末した後にゆっくりと探すとしよう」
「ゆっくり?そんな時間はあなたにはありませんよ」
私はガトーの背後から彼の肩に静かに手を置く。振り返った彼は私の姿を見て不機嫌そうな表情を浮かべた。
それはそうだろう、来るなと命
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ