追憶-レミニセンス-part1/恋するルイズ
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忠誠を誓う者として、そして幼き日からの知己として、盛大に祝福しなくてはならない。女王即位の式典も時期に始まることだろう。その時に備えてしっかり稼いだ暁には、サイトと一緒にぴったりなドレスを買いに…。
「そ、そういえばサイトは?ご存じないですか!?」
ルイズは、今回の作戦のターゲットであるサイトが今どこで何をしているのかを尋ねてみた。思えばあいつは今日まだ顔を見ていない。まさか自分の見ていないところでハルナやジェシカに構っているのでは!?と思い、空を切り裂くメルバの如く店の中を探し回ったが彼の姿を見なかった。
「あら、知らなかったかしら?サイトちゃんなら、店を訪ねてきた黒髪のかっこいい子と一緒にどこかに出かけちゃってるわよん。時間もかかるみたいだから、今日の仕事は休んでそっちで過ごすそうよん」
…は?
ルイズとジェシカは、陰ながら見守っていた店の女の子たちは目が点になった。今、スカロン店長は何を言ったのだろうか。それとも今、自分たちの耳がおかしくなってしまったのか?
今回のターゲットが…サイトが、まさかの……外出ううううううぅぅぅう!!?
ゴゴゴゴゴゴ……!!
ルイズの身が、震えはじめた。ご主人様がせっかく日頃のご褒美を直々に与えてやろうと思っていたのに…!!いちいち他の女に目移りするから、ご主人様だけを見ておけるようにしてやろうと、こんな恥ずかしい恰好をしたり、慣れない料理を作ってみたりしたのに…!!
ルイズの体から、邪神のごときオーラがあふれ出はじめる。表情も決して穏やかなものではなく、眉間の血管が今にも破裂しそうなほど膨れ上がり、今にも大爆発しそうなほどだった。せっかくの魅惑の妖精ビスチェも、彼女の魅力を引き立てるどころか恐ろしさを数割増しにさせてしまう。
あまりの彼女のブチ切れように、ジェシカやスカロンに店の女の子たち…周囲のみんなが青ざめて後ずさる。
「あんんんんの……」
ブワァカ犬ううううううううううううううううううううう!!!!
瞬間、トリスタニアにとある怪獣王の雄叫びに匹敵する、一匹の鈍感で愚かな使い魔にささげる死の宣告が轟いた。
ちなみに、今の叫びで一気にストレスを放出したルイズは、その日はサイトに自分のビスチェ姿を見せる予定を変更、妖精ビスチェの効果によってがっぽり稼ぐことにした。しかし、サイトへの不満が募りすぎるあまり…。
「下種な犬ども!尻尾を振って跪きなさい!!」
「わぉん!!」
「犬のくせにデレデレすんじゃないわよ!一列に並んでワンと鳴け!!」
「「ワン!!」」
鞭を片手に、客の男たちに違う意味の女王様オーラを発揮、本来なら前回まで客に暴力を振えば、当然客を怒らせチップをもらえなくなるのだが、この日のルイズは妖精ビスチェを着
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