マブラヴ
0825話
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されるまでも無い」
確かにな。俺が生きてきた年数を考えても、目の前にいるクリメナの方が年上なのは事実だろう。
魔法球の中で過ごした年月を入れても尚、だ。
「それを分かっているならいい。……さて、では尋ねよう。俺達がこの世界に……そしてお前達オーストラリアという国へと援助したとしよう。食料、技術、いざという時の避難場所。色々とそちらが欲しているものはあるだろう。だが、それらをお前達に援助したとして、シャドウミラーにどのような利益がある? 技術的に見ても俺達にしてみればかなりの後進国、いや後進世界で、特産となるべき資源の類も存在しないこの世界に」
「そんな、神の使徒が私達を見捨てると言うのですか!?」
「いい加減黙れ」
尚も神が云々と告げてくるソーラへと向かい、殺気の籠もった視線を向ける。
それが向こうの許容量を超えたのだろう。次の瞬間には自ら意識をシャットダウンして気を失う。
そんなソーラを見ても他の3人が特に何も言わず、寧ろほっとしているのを見れば、ソーラがどんな扱いだったのかが理解出来る。
「そもそも、何故こんな奴を連れてきたんだ? どう見ても足を引っ張ってるようにしか見えないが」
「この人は見ての通り宗教関係で色々と問題があるけど、その分そっちの方に伝手が広くてね。その伝手で今回もどこかから話を聞きつけたのか、こうしてやってきた訳だ」
なるほど。リトラスが呼んだわけじゃなく、自分からやって来たのか。
「この女についてはいい。それで、話を戻すが……どうだ? 俺達がこの世界へと援助するというのは、何か利益があるのか? 勿論人間を見捨てない為とかの感情論は抜きにしてな」
そもそも、俺の場合は既に人間ですら無いし。それでも人間に対する愛情が無い訳でも無いが、それを一方的に甘受する為に無条件で手を貸せと言われて頷く程に寛容な訳でもない。
一応、アインストと戦った身としては同情心が無い訳でもないんだが……な。
「では、戦術機についての情報はどうですか? シャドウミラーは私達よりも高い技術を持っているのは分かりますが、戦術機はこの世界で独自に発展してきた兵器です。多少はそちらでも興味があるのでは?」
ミタノスの言葉に多少は考えるが、すぐに首を横に振る。
戦ってみて感じたが、正直な話戦術機はリオンと比べても圧倒的に性能が下だ。射撃性能でも武器の差でリオンには及ばないし、機動力に関しては自由に空を飛べるリオンの方が圧倒的に上だ。
……まぁ、この世界でリオンが空を飛んでいれば、BETAのレーザーでダメージを受けるのは間違いないだろうが。
近接攻撃ならまだF-15CやF-18に勝ち目が……いや、リオンはリオンでもタイプFやタイプVなら普通に近接武器を装備出来るからこっちもリオンの
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