第三十話 南海においてその三
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「じゃあ泳ぐか」
「準備体操は忘れないで」
ここでこう言ったのは菫だった。
「絶対にね」
「そうそう、それは忘れたら駄目だよな」
「水泳だけでなく身体を動かす前にはね」
「準備体操はしないとな」
「怪我の元よ」
「特に水泳は、なんだよな」
薊は菫に真剣な顔で頷く。
「冷たいお水に入るから」
「準備体操で血流をよくしてからね」
「はじめないとな」
「心臓麻痺にもなりかねないわ」
「足がつったりとかな」
この危険もある。
「あるからな」
「だから準備体操はね」
「絶対だよな」
「忘れたらいけないわ」
それこそ、というのだ。
「だから最初はね」
「ああ、じゃあな」
こうしたやり取りの後でだ、皆服を脱いでビニールシートの上にだ。
それぞれの荷物と一緒にその服を脱いだ、そしてだった。
準備体操を丹念にした、それからだった。
裕香は海に入ろうとする薊の水着を見てだ、こう言った。
「薊ちゃんって小柄な方だけれど」
「それでもっていうんだな」
「胸結構あるわよね」
赤のビキニに包まれたその胸を見ての言葉だ。
「前からお風呂場とかで思ってたけれど」
「そうかな、あたしは別に」
「いえ、大きいわ」
裕香は薊の胸を見つつ言うのだった。
「結構ね」
「とはいっても走っても揺れないぜ」
「走って揺れるとかはね」
胸がだ。
「そうしたことはね」
「実際はないか」
「あまりないと思うわ、けれどね」
ここでだった、裕香はピンクの下の方はスカートの様にフリルが付いているビキニの桜と紫の大人の雰囲気を醸し出しているワンピースの水着の菫を見て言った。
「桜ちゃんと菫ちゃんはね」
「ああ、二人共な」
「揺れそうね、走ったら」
「幾らあるんだよ」
「ええと、九十です」
「八十九よ」
二人はそれぞれのサイズをそのまま答えた。
「よく大きいと。妹達から言われます」
「私も姉さんに」
「だろうな、その大きさだとな」
「言われない筈がないわ」
薊と裕香もこう言う。
「凄いぜ、その大きさ」
「相当よ」
「それに菖蒲ちゃん達も」
薊は菖蒲と菊も見た、二人もだった。
中々の大きさだ、それで薊は二人にも問うた。菖蒲は青のシンプルなビキニで菊は黄色の競泳水着を着ている。菖蒲の下の方はショーツそのままの形だ。
「二人共どれ位だい?」
「八十五よ」
「八十四よ」
「やっぱり大きいよな」
「そうよね」
裕香は薊のこの言葉にも頷いた。
「ちなみに私八十よ」
「あたし八十二だよ」
「もっと欲しいかしら」
裕香はここで自分の胸を見た、裕香の水着は緑のビキニだ。露出はわりかし多い。
「もっとね」
「あれっ、結構ねえか裕香ちゃんも」
「そうかしら」
「
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