暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈下〉
九校戦四日目(5)×ほのかの波乗りと名無しの力本領発揮
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ち取るのはやる気だけでは取れない。時には「やる気」が「気負い」に繋がり「空回り」へとなる。その実例が今目の前で起きた。

「森崎君が三位したけど・・・・」

失望をオブラートに包んだ会長だったが。

「あとの二人は予選落ちで、見事に名無しである彼は優勝を果たしてみせた。実力に差が有りまくりだぞ、名無しの力は」

失望を露わにしてから、九校戦前に競技に出場するからには全部優勝してみせると言ったのが、現実となった。しかもハンデはあるのに、それ以上の戦果をしてみせた名無しである一真であるが、彼は少し疲れていた。エレメンツを少し本気にして複数のを同時に扱ったので、ミーティングルームのドア前にて汗だくりの一真と深雪がいたのを発見したかのように感じた会長はドアを開けたら床に這いつくばっていた一真だった。

「一真君!大丈夫?」

「これが大丈夫に見えますか?分身体を作りだし、予選では力を出さないとはいえ決勝では本気を少し出しただけなのですから」

深雪が冷却魔法で一真の身体を冷やした後に、中にいる十文字会頭が一真を担いでから中に入ってから椅子に腰かけた一真だった。

「織斑、今日はよくやったと言いたいが、スピード・シューティング決勝の時に使った飛行やら説明を頼む」

「・・・・予選ではさっき深雪が会長に話した通りですが、決勝では森崎とは五千フィートにいて吉祥寺とは一万フィート以上の高さにいましたから。それと使ったデバイスは、小銃形態の汎用型を使いました。これは私の手作りで、一見そう見えますがエレメンツをフル活用できるようにしたものですから。弾丸は風と光を使って最速で粉砕させました」

「まさかそんな高等技術を使うなんて、あたしらだって分からず仕舞いだったが今の説明なら何となく分かる。上空からの超遠距離狙撃は、高校生レベルを逸脱しているが一真君は違うと考えられる」

「お陰様で、本来だとホテルに行って休むところを会長からのお呼びで参った次第。もうまもなく回復しますので少々お待ちを」

そう言った一真は、内ポケットから出したドリンクを飲むと体力と魔力やらが元通りとなったので大丈夫となった。新人戦一日目を終えて男子スピード・シューティングの順位を見ていた俺達。

「男子と女子で逆の成績になるところだったわ」

「そうですね、名無し選手のお陰で三高は二位と五位ですから。女子で稼いだ貯金と男子で優勝したポイントを加算するとかなり差が開きますが、力量の差を見たので恐らく他高の選手たちも名無し選手と当たる者はどうなるか見物ではありますね」

「今日だけでも、成績以上のを残してくれたのは名無しである一真君のお陰だ。リードを奪った事で良しとしなければ」

「しかし、男子の不振は『早撃ち』だけではない。『波乗り』でも予選通過女
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