第7話 シンクレアの悲しい正義
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情をみせた。
フォードはそれを見逃さなかった。
一瞬、罪悪感を感じているような表情をした。
しかし、目を泳がせながらも冷静にいった。
「正義には犠牲がつきものだ、それに君がいけないのだよ。君が私の計画を断ったからだ。君を正体した提督もその内君の意見に賛同してしまうだろう。その時点で大義はあるのだよ、ブロディ君。」
「ふざけるなよ、お前なんか違い提督は市民を守るため戦っていた。」
シンクレアはフォードの発言にムッとした表情を見せた。
口先は歪み、目は睨み返していた。
今までの議員の姿とは違っていた。
「心外だ、私も市民を守る事を最優先にしているのだ。」
「市民を監視し、邪魔者を逮捕ことが正義ですか?」
「君の小さい正義では、私の大きい正義は理解できんようだな。」
シンクレアはそういってわざとらしく笑ってみせると、フォードに顔を向けた。
フォードはシンクレアの目を睨み返した。
「なぜ、俺に罪を着せて偽の警官を送って殺そうとしたんだ。」
「君はこの計画を知り、尚且つ断ったからだ。だが、私は心が広い寛大だ。命だけは助けてあげよう。」
フォードはどの口がいうんだと笑いそうになりながらもこらえてさらに睨んだ。
大体、どこの世界でも自分の口から「寛大だ」「心が広い」なんていうやつは大抵が物事の視野が狭く極端なやつなんだ。
そう、フォードは考えていた。
シンクレアはフォードにとってまさにその典型例だった。
「で、俺を洗脳するわけだな。」
「洗脳とは人聞きの悪い、説得だ。」
大体同じようなもんだろ、フォードはそう思うと彼を心の奥底からせせら笑った。
シンクレアは怒りを抑え込むと、作り笑いをしながらフォードに近寄った。
そしれ彼に静かに怒りをぶつけるかのようにこういった。
「君は物事を悪いように解釈するようだな。」
フォードは思ったことをありのまま、シンクレアにぶちまけた。
「あんたはどうやら物事を自分の都合のいいように解釈するようだな。」
シンクレアは少しフォードから離れると、大げさにせきこみながらこう言った。
「君を生かして私の部隊の指揮官になってほしかったのだが、どうやら聞き入れてくれそうにはないな。だが、私は心が広い。待ってあげよう。また来るからその時まで頭を冷やすんだな。もしも、考えを改めなければ・・・どうなるかな?」
シンクレアは怒りを抑えるように歩き、去ろうとした。
「待て!」
シンクレアはフォードの言葉に反応し、足を止めた。
そして、フォードのほうをみつめた。
「なぜ、アイアンズ軍曹をあんな姿にしたんだ。」
シンクレア議員は首を傾げながらフォードのほうをみ
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