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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第三章 五話 戦闘の序幕
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向かっていた浮遊感はかき消されしたに向かった落下の実感が取って代わる。さして床に叩きつけられた。

「グオッ!?…ゴフッ…」

しかし、叩きつけられただけの彼はまだマシだったろう。バウンゼィの砲撃の被害はブリッジにまで及んだらしく、内部の彼方此方で深刻な被害が発生していた。

「あべし!」

ある者は爆風で飛んできた何処かの設備の破片の金属板に体を真っ二つに切り裂かれ、内臓をドボドボ溢しながら上半身と下半身が別々の方向に倒れる。

「ひでぶ!」

またある者は排熱異常で赤熱したブリッジの壁面に叩きつけられ、生きたまま丸焼きにされる。
地獄絵図が現出したのはブリッジの内部だけではない。艦内各所では、閉鎖される隔壁の向こう側に逃げ込もうとして間に合わず、伸ばした腕を降りてきた隔壁に切断された者や外壁に入った亀裂から真空の宇宙空間へと吸い出される者もいた。
宇宙空間での艦隊戦だろうが地上での白兵戦だろうが、戦いから血と苦痛と死のトリオが離れることはない。



バウンゼィ ブリッジ

敗者たるロデリック老人がゴライアスのブリッジで這いつくばり、迫り来る死との追いかけっこを始めた頃、勝者であるギリアスもさして有利な状況にあるとは言えなかった。

「…やったか?」

「はい。敵艦、完全に機能停止しました。爆沈してはいませんが動けないのは確実です」

「おーし、次はファズ・マティ…と言いてえところだが、随分手酷くやられちまったな。連戦は無理か」

「状況を考えて、後退してユニコーンと合流したほうがいいでしょう。ミサイルが弾切れですし」

「仕方ねぇな。今ここで次のが来てもまともにやりあえねえし」

ボロボロの状況でファズ・マティに突撃するほど愚かにはなれないギリアスは後退を開始した。その数秒後にギリアスは自身の判断が正しかったことを知る。

「ファズ・マティより大型艦艇接近!」

「ヤッパリなぁ!お前ら、ぼさっとすんじゃねえぞ!とっとと尻尾巻いて逃げやがれ!」

「アイアイサー!」

バウンゼィは急速反転すると脱兎のごとくという表現にピッタリの超高速で逃げ出した。

「追っ手は来ないようです」

「おーし、そんなら今のうちに逃げまくれ。追いつかれた面倒くせえことになるぞ」

追っ手が無いのは相手から距離を離す絶好の機会である。白野から受けた教えの中にそんなのごあったことをギリアスは思い出していた。



ユニコーン ブリッジ

ユニコーンと、急遽その随伴となったユーリ少年のバルバロッサはデフレクターの効果により何事もなく危険地帯であるメテオストームを乗り越えることに成功していた。レーダーの反応によればギリアスは相当派手に暴れたらしく、いたるところに艦船の残
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