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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第三章 五話 戦闘の序幕
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りだな。それで行くぜ」

対策を立てたギリアスは再びバウンゼィを敵艦隊に接近させる。今度の標的も、散々バウンゼィに撃たれてまだ沈んでいないしぶといタタワ級である。
横合いに回り込まれて撃たれないよう、ドーゴ級や他のタタワ級を慎重に警戒しながらギリアスの【最後の咆哮】が炸裂する。
溜め込んだCTを全て使い尽くす勢いで放たれた一斉砲撃は、鉄壁の布陣を敷いていたタタワ級を割とアッサリと粉々に粉砕することに成功した。

「急速後退!」

すぐさま反撃を受けないよう後退をかける。しかし、それは向こうも想定済み。前進して追いかけて来る。なかなか距離を離せないでいると、反撃の砲撃が襲いかかる。

「チッ…ここまで来たら小細工は抜きだ!てめえら、ありったけのレーザーとミサイルを、奴等に叩き込め!」

覚悟を決め、足を止めての殴り合いを始めるバウンゼィ。敵艦隊も鉄壁の布陣を使う余裕があったら攻撃に回す方を選んだ様子でバウンゼィ相手に苛烈な砲撃を繰り出し始める。小マゼランの艦船としては十分すぎるほどの砲撃密度である。
レーザーとミサイルを垂れ流すように撃ちまくるバウンゼィは、更に二隻のタタワ級駆逐艦を血祭りにあげ残すはラスト一隻のタタワ級と旗艦のやたら改造されたドーゴ級のみである。
しかしバウンゼィも無傷ではなく半壊状態である。足を止めて殴り合うことで敵を攻撃せざる負えない状態に引きずりこみ実質的に鉄壁の布陣を封じることはできたが代償は大きかった。

「だがよ…これで終わりだぜ!」

更なる撃ち合いの末、バウンゼィのミサイルがタタワ級の鱗状ディゴマ装甲を食い破り内部で爆発。速やかにタタワ級をインフラトンの火球に変えてダークマターへと還元する。

「へへへ……こいつでサシの勝負だぜ」

ファズ・マティ前方の宙域はもはや酸鼻を極める状況である。いたろところで爆沈されたスカーバレル海賊船の残骸が漂っており宇宙墓場もかくやといった死の気配が濃密に漂っている。
そんな中で、未だに光芒を放つバウンゼィとドーゴ級。決着はつこうとしていた。



ファズ・マティ内部 大広間

「申し上げます!ファズ・マティ前方の宙域に襲撃がありました!」

「ホァァ!?襲撃!?それは本当かネ!?」

スカーバレルの幹部達が集うファズ・マティ最深部の大広間では、駆け込んで来た下っ端海賊がこの幹部総会を取り仕切っていたアルゴン・ナバラスカに敵の襲撃を報せていた。

「常駐していた下っ端どもが迎撃に当たりましたが一蹴され、今はロデリック様がお一人で対抗なさっています。至急救援を!」

「ええい、見張りはナニをやっていたんだ!怠慢だヨ!」

本来ならばメテオストームの近くに配置した見張りがいち早く敵の接近をファズ・マティに伝え、ファ
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