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IS レギオン
第7話
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部屋に閉じこもり新たな自分の理論と今までの知識の元で新型の多目的深宇宙用活動服(インフィニット・ストラトス=無限の成層圏)の開発を進めていった。

 主な特徴としては、従来の宇宙服よりも操作性と運動性、着用者の安全性などを考慮し、更に有害な宇宙線などを遮断し、緊急時の場合に着用者の安全性を確保することを目的にした。また、着用者同士の交信や地上からの交信もスムーズに出来るようにするなどの特徴もあり、従来の宇宙服を根底から覆し、人類史上新たな歴史を刻もうとしていた。しかしながら、この発明も根本に大きな問題を抱えており、一番の欠点としては、「女性しかこの服が機能しないと言う事」であった。

 しかしながら、束はこの点についてはあまり問題にしておらず、「この束ちゃんも、できることとできないことがあるんだよ。当たり前じゃん、そんな事も解らないの?」との事だそうだ。

 そして、足掛け一年遂に多目的深宇宙用活動服のプロトタイプが出来上がり、プロトタイプの写真と実物と研究資料などを世界的な学会で発表したが、その結果はあまり芳しくなく、一部(日本・オーストラリア・EU)のみが関心を示した。

 「ほんと馬鹿な人達だよ、せっかく束さんが皆の為に作ってやったのに、こうなったら、馬鹿にした人たちをびっくりさせてやる!」
と憤慨しながら、束は、この発明を全人類に強制的に分からせる為にある計画を目論み始めた。

 そんな姉を少し心配していた妹の箒は、
「姉さん、どうしたの?あまり無理しないで」
「おおう、うれしいねえ。大丈夫だよ、箒ちゃん。束ちゃんは元気だよ」
と元気で反応した束は、ふと、いい事を思い出したように箒に聞いてみた。

 「そうだ、箒ちゃん。ちょっと相談なんだけどいいかな?」
「何、姉さん。私で良ければ相談に乗るよ」
「わぁ、ありがとう。じゃあ、ちょっと私が作ったスーツを着て欲しいんだ。いいかな?」
「良いけど、そのスーツってどこにあるの?」
と箒が聞くと、束は、桜模様のアクセサリーを取り出し箒に、
「これを持って、「起動」って言ってみて」
と言いながら渡した。箒は、
「起動」
と呟いた。

 すると一瞬、箒の身体が光に包まれた。光が収まった後、箒の身体は機械的な服装に身を包んでいった。そして、頭部にも機械的な完全被覆型ヘルメット(いわゆるフルフェイス)が着装してあり、右手には巨大な両刃剣が握られており、それを見た箒は、
「姉さん。この装備は何なのだ?」
と聞いたが、束は、
「おおう、良いね、良いね、箒ちゃんカッコいいよ」
と無邪気に喜んでいた。
「さあ、箒ちゃん。少し、飛んでみよう。大丈夫、「飛べ」って思えば飛べるよ」
といった後、箒は「飛べ」って心の中で呟くと、箒の身体は自由な空に飛翔していた。

 
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