マブラヴ
0824話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
界では初めて見る機体を目にしても、向こうは俺がこの世界の存在では無いというのは知らない筈だ。精々どこかの国……いや、オーストラリアの基地で戦っているのを考えれば、オーストラリアの新型兵器と考えるのが普通だろう。
……もっとも、制空権を完全にBETAに握られたこの世界でサラマンダーのような機体を開発するというのは疑問に思うかもしれないが。
そんな風に考えていると、やがて準備が整ったのだろう。再び映像モニタにCPの女が映し出される。
『相手の準備は整いました。アークエネミー1はどうですか?』
「いつでもいける」
『……分かりました。では、これより演習を開始します』
チラリ、と視線を向けたのは上官に窺ったのだろう。そして、許可が出たことにより演習の開始が告げられた。
早速ビルの隙間へと移動してきてこちらを狙っているF-18を数機発見するや、スラスターを噴射させてその場から飛び退きつつペイント弾を発射。
敵から放たれたペイント弾は一瞬前にサラマンダーのいた地点を、そして俺が放ったペイント弾はビルの隙間を縫うようにして3機のF-18へと命中する。
『……アークエネミー1、3機撃破』
信じられない、とばかりに告げてくる声を聞き流しつつ、そのまま動きを止めずに銃口を背後へと向けてトリガーを引く。
そこにいた6機のF-15Cが見る間に赤のペイント弾に塗れていく。
「甘いんだよ!」
そのまま跳躍し、上空20m程の位置までスラスターを噴射して動きを止める。
するとそれを待っていましたとでもいうように四方八方から放たれるペイント弾。
その全てを足のスラスターや、機体に装備されているテスラ・ドライブを使って空中で回転するような奇妙な軌道を描きつつ落下……しながら銃を撃ち、こちらを狙っていた機体へとペイント弾を命中させる。
『そんな、数が……ア、アークエネミー1、戦術機を16機撃破。残り47機です』
CPの動揺したような声。
残り47機か。まぁ、今のやり取りはこっちの実力を測る為の捨て駒……って感じか? それにしては16機というのはちょっと被害が大きすぎると思うが。
まぁ、いい。こっちのやるべき事は変わらない。
「見せて貰おうか、戦術機の実力とやらを!」
……呟いてから気がついたが、これってもしかしてシャアの台詞っぽいな。機体も赤いし。
そんな風にどうでもいい事を考えつつ、街中へと向かって進んでいく。
テスラ・ドライブを使っている為、俺の機体は空を飛ぶのに何の制限も無い。と言うか、この世界のパイロット達は光線級に対する恐怖から空を飛ぶというのを怖がりすぎなんだよな。もし空を飛ぶBETAとかが出てきたらどうするつもりなのやら。
そのまま空中から周囲を探索すると、即座
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ