無印編
序章
第二話 新たな生活の始まり
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〜sid悟志〜
俺が目を覚ましたのは見覚えのない部屋とベットだった、と言ってもここは昨日お世話になった高町家の一室だ。何故か俺の隣で誰かが寝ていた形跡があるがあまり詮索しないことにした。
リビングに出ると桃子さんが居たので「おはようございます」とあいさつをした。
「おはよう、よく眠れたかしら?」
「ああ、おかげさまで」
俺がそう返答すると桃子さんはクスクスと笑い俺を椅子に座らせ朝食のトーストと牛乳を出してくれた。
俺がそれを食べると桃子さんはまたクスクスと笑った。俺が「何がそんなにおかしい?」と聞いた。
「ごめんなさい、でも神さまでも朝食食べるんだと思ってね。それにこうやって見てると悟志君が何年も生きてるおじいちゃんだなんて思わなくて」
俺は年齢のことについては何も言ってはいないがたぶん士郎さんと昨夜そんな話をしたのだろう。取りあえず俺はそこも詮索せず「そうか」とだけ返した。そしてそのまま残りのパンを口にほう張り牛乳を飲み乾した。
「ところで今日発つの?」
「ああ、昨夜も言った通り家を買う金ぐらいはどうにかできるから心配はいらないからな」
「ええ、分かっているわ。少し少ないけどこれは私たちの気持ちだから受け取ってもらえるかしら?」
そう言って桃子は茶封筒を取り出し俺に渡してきた。俺は中身を見てみると中には十万円以上のお金が入っていた。
「いや、こんなには……」
貰えないと言おうとしたら桃子はにこにこと笑ってこちらを見ていた。正直にずるいと思った。
「はぁ〜そんな顔されたら断るわけにはいかないな。まあ人の行為に甘えるのも神さま特権化……仕方ない、この金は大事に使わせてもらうことにしよう」
「ええ、そうして貰えるとと嬉しいわ」
俺は改めて実感した、俺はこの手の人間にはどうにも頭が上がらないようだ。
「ところで話は変わるが今は何年の何月何日だ?」
「2004年5月6日よ。それがどうしたの?」
「なに、戸籍やらいろいろ作るには今の日付を知っておかないといけないだろ」
「なんだか大変ね…」
桃子さんは顔に手を当て俺の方を眺めていた。俺は顔をそむけて「まあな」とだけ答えた。
「そうだわ、サトシ君は戸籍を作るなら年齢はどうするのかしら?」
桃子さんは目を輝かせながらそう言った。何か嫌な予感しかしない。
「俺の力でこの身体を無理矢理大人サイズにできなくはないが、今の俺の力では長時間は安定してないんでな今の俺のサイズ相応の年齢で作ることにするつもりだ。それがどうした?」
「いいえ、なんでもないわ……うふふ」
嫌な予感しかしない…そう俺の本能が言っている。だが今はほっておこう。
そんな話をしていると時間がそろそろいい具合に時間がたったので俺はこの家を出るた
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