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藤村士郎が征く
第20話 千客万来! ようこそ、因果の地 川神学園へ
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 その発言に、またしても大半の生徒たちは驚くと同時に、ジャンヌ・オーリック(彼女)を狙っていた男衆(一部の女子も)は絶望に瀕した。
 ジャンヌに手を出せば、昨夜の武力が自分たちの身に振るりかかる事に成るのだから。

 それと同時にもう一つ驚くべき事が有った。それは・・。

 「と言う事は、昨夜は本来護衛するであろう対象を傷つけようとしたって事か?」

 誰が言ったかは判らないが、この言葉と共に生徒達に疑問の波が広がっていった。

 「確かに。一見すればその様に思うやもしれませんが、昨夜の戦闘でお分かりの通り、ジャンヌお嬢様も相当な実力者であり、私とほぼ互角(実はジャンヌの方がまだまだ上)です。その事を踏まえまして、昨夜での事は私とお嬢様にとっては時たまにやる、組手稽古の延長線上(・・・・)の様な物です」

 最後に、ですよね?と、ジャンヌの居る方に視線を向けると、本人も素の表情で頷いた。

 こんな発言に生徒の以下略だった。
 そこで、生徒の一人であった武神・川上百代は、ジャンヌと雫(2人)を羨んでいた。

 (昨夜の戦闘(あれ)が組手稽古の延長線上だと!?な、なんて、羨ましい!あんな戦いを不定期とは言え確約されているなんて!!?ホント羨まし・・・いや、――――ずるい、ずるい!ずるい!!)

 否、嫉妬していた。

 ジャンヌ・オーリックにか?それとも、暁雫にか?否、両方にだ。
 方や、自身の戦闘の申し出を断るまゆっち以上の非戦闘欲主義者(パシフィスタ)
 もう一方は、これでほぼ初見の様な物で話したことも無いのでまだ判らないが、少なくともあのクールっぽさから自分と同じ戦闘狂(バトルジャンキー)では無い事は、少なからず推測できる。

 にも拘らず、自分は毎日のように強者との戦いを望んでいるのに、あの二人はやろうと思えだが、そんな理想を簡単に実行可能にできてしまう状況、環境に嫉妬してしまうのも無理からぬ事だろう。

 「百代?如何したで候?速く教室に戻るで候」
 「は?え?あれ?」

 そんな風に考えていたら、同じクラスメイトで弓道部主将の矢場弓子から声を掛けられていた。
 しかも周りを見渡すと、いつの間にか全校集会が終わっていたのか、生徒全員がぞろぞろと校舎に向かい歩いていたのだ。

 「何を呆けているで候?まさか、気分が悪く・・・いや、あり得無いで候」

 そんな言葉を口にしながら、百代を置いて校舎に戻る弓子。

 「ちょっと待てユミ!如何して否定したんだ、最後!?」

 弓子を問い詰めるために後を追う百代。
 しかし、彼女はまだ知る由もないだろう。
 (のち)に、百代はジャンヌと雫(2人)に対して、更に羨ましがる様に成るだろう事に。
 何せ|ジャンヌと雫《
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