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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第15話 「楽しく」
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という意味では意識しているが、その誤解を招くような言い方は何だ。そのようにはやてに言葉を投げかけようかと思ったが、俺とはやて以外から食器がぶつかりあうような音が響いたためタイミングを逃してしまった。
 ――高町は分かるが……なぜフェイトやディアーチェも。いや冷静に考えてみれば、ふたりとも純情なところがあるし、別に不思議なことじゃないな。

「は、はやてちゃん急に何言ってるの!?」
「そ、そうだよ。ショ、ショウはそういう意味で言ったんじゃないと思う!?」
「小鴉、貴様はなぜそう人のことをおちょくるのだ!」
「そこに……人がおるからや」

 ……凄くムカつくドヤ顔で言ったな。呆れ気味の高町やフェイトはいいとして……ディアーチェ、気持ちは分かるが押さえろ。さすがに全力全開の暴力はダメだ。回復に向かっているとはいえ、あいつは一応車椅子で生活している奴だから。まあ魔法の訓練と称してやる分には誰からもお咎めはないだろうが。

「えっと……そういえば、今日ショウくんひとりなの?」
「ん? まあファラは研究の手伝いであっちに行ってるからね」
「そうなんだ。えっとお父さん達は?」

 高町の問いかけに俺は思わず疑問の声を上げてしまった。それに彼女は小首を傾げたが、冷静に考えてみるときちんと言っていなかったことを思い出した。
 俺の家族事情を知っているはやてやディアーチェから視線を向けられたが、親しくなった相手に隠しておくことでもない。これまでに何度か危ういことは言ってしまっているし、進んで言うつもりもないが前より隠そうという気持ちもなかった俺は視線で大丈夫と返して口を開いた。

「あぁごめん、そういえば言ってなかったね。俺の父さんと母さんはもういないよ」
「え……」
「あそこに飾ってる写真……その中で1番幼い俺が写ってるのにふたり一緒に写ってるだろ? あれが父さん達だよ」

 自分でも不思議なくらい平然とした声が出た。父さん達のことを忘れてしまったわけではないし、思い出せば今でも悲しみや悔しさが込み上げてくる。でもそれが強く感情に現れなかったのは、この子達や桃子さん達……何よりレーネさんの存在が大きいだろう。

「そ、その……ごめんなさい」
「別に謝る必要はないよ。叔母さんが母親代わりになってくれてるし、ファラだっている。それに君の家族とかリンディさん達も気に掛けてくれてるからね。寂しくないかって言われたら寂しいと思うときはあるけど、ちゃんと前を見て歩いていけるよ」

 君やフェイト、はやてに色々ともらったから……、と続けようかと思ったがやめておいた。それを言ってしまうと、どうも恥ずかしい方に話が進んでしまう気がしたからだ。

「前から知ってたはやてやディアーチェはともかく、君はあまり驚いてないね」
「あぁうん……何と
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