暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダー真・智代アフター外伝
三話「朋也」
[10/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
倒な女だ」
一人の男が放った麻酔弾が彼女の肩に当たった。
「か、体の力が……!?」
麻酔弾の針から流れる麻酔液が彼女の体を回り、体力を奪っていく。
「手こずらせおって……車に乗せろ?」
投げ飛ばされた男たちは身なりを整えると、智代の肩を担いで後部席へ乗せた。
「わ、私をどうするつもりだ……!?」
車内で横たわる智代は意識が途絶える寸前にそう問う。
「……君は、秘密を知りすぎた。シンのことも、岡崎朋也のことも」
「しゅ、主任……?」
助手席に座っているのは、自分が知る会社の主任鬼守義郎であった。
「君のような美しい女性は、できるなら消したくなかった。だが……シンの秘密を知ってしまったからには生かすことはできないのだよ?」
「き、貴様……シンのことを知っているのか!?」
突如口調が変わった智代に、鬼守の目が彼女へ振り向く。
「そうだ、そしてシンは……バイオ技術で蘇生された岡崎朋也でもあるのだ」
「と、朋也が!?」
その、衝撃的の事実に智代は言葉を失った。
「そうだ、確か……君の恋人だったかね?いやはや、偶然とは実に恐ろしいものだ」
「お前たちが……お前たちが朋也を!?」
彼女は怒りと悲しみに満ちた目で鬼守をにらみつけた。
「おやおや?礼を言われるならまだしも、睨まれるようなことをしたつもりはないのだがね?何せ、君の大切な人を生き返らせてあげたのだよ?ただし、普通の人間ではないがね」
「貴様……貴様ぁ!!」
「もういい、車を出せ?人目のつかないところでこの小娘を殺して遺体はコンクリートで固めて海に捨てておけ?」
非情な鬼守の指示に部下の男たちは従い、車を動かした……が。
「ん……!?」
ドライバーの男が先ほどからあくせりを踏んでいるのだが、車は一歩も前に進まない。
「どうした?」
鬼守が、そんなドライバーを不審に思い、尋ねると。
「さ、さっきから……前に進まないんです!」
「なに……?」
故障ではない。どれ」だけブレーキを押し付けても、タイヤがこすれる音が響くだけで、まるで何かに車体を掴まれて動けないかのように……
「ま、まさか!」
鬼守は確信した。そして、そんな彼の表情を窺う男たちも懐から銃を取り出して窓から様子を窺う。
「……」
しばらく、不気味な沈黙が続く中、フロントガラスからこちらを見つめる何者かの出現によってその静けさは突き破られた。
「し、シンだと!?」
鬼守が、そう叫ぶ。目前にはバッタ状のバイオソルジャーとなったシンがボンネットの上から見下ろしていた。
「撃て!撃ち殺せぇ!?」
鬼守の指示に男たちはフロントガラスへ一斉に銃を発砲するが、打ち砕かれたフロントガラスから緑色の腕を伸ばしたシンがドライバーを引き摺り下ろす。
そして、次々に男たちはシンに投げ飛ばされて勝ち目はないと
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ