第6話
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かおう、そして、ある島に向かおう.そして、私の復讐の準備をしよう。これから、わたしは、 自由 だ! ハハハ、ハハハ、アハハハハッ」
と叫び、触手と触手の間から美しく、薄い膜の様なのが出て来て、それを少し羽ばたかせて簪の身体を浮き上がらせ、瞬く間にそれは音速とほぼ同等なスピードに加速し、簪は南に向かって消えた。
音速以上のスピードで南に向かった簪は、長崎県五島列島の中にある姫神島という島に静かに降り立った。降り立った時には日が暮れており、海岸線に近い小さな集落にも灯りが燈っておらず、島全体が完全に静まり返っていた。
「此処に私が求めている物が有るんだ。これが私の復讐の第一歩、ふふふ」
と言いながら怪しげに口元が笑った。そして、自分を呼ぶような感覚を覚えて、その声がする方向に足を進め、鬱蒼と茂る獣道を掻き分けて入っていった。
そして、獣道が途切れた所で、簪が立ち止った。
「此処にあるのね。さあ行きましょう」
と呟くと洞窟内に入っていった。そこは薄暗く、湿っており苔が生い茂っていた。そして、所々に巨大な石が集まっていた。いや,石ではなく卵であった。
簪は、一つの巨大な卵に近づくと、それは大きく揺れ始め、そして遂に割れた。割れた後には、巨大な鳥のような生物が現れた。
その生物は、体長約3mほどあり、身体は赤く、頭部はやや平たく横幅が広く、眼が小さく目立たない。という特徴を持っていた。
「キャオン、ギャオン」と産声を上げた瞬間、他の卵も同じように次々と生まれ、産声が洞窟内に響き渡った。
「うふふふ、生まれた、私の子供達名前付けないとね。貴方たちの名前はそうね、「ギャオス」って言うのはどうかしら」
と簪は嬉しそうに怪しく笑った。すると一匹の鳥いや、ギャオスが簪を見つけた。ギャオスは簪を餌と間違えたが、簪が背中から触手を展開し、額に黄色い玉のような物が出てくると、ギャオス達は一瞬ビクッと退くと、簪を中心に恭しく頭を下げた。
「ふふふ、みんな賢いわ、私とっても嬉しいわ」
と簪が言った後、
「みんな、お腹が空いてるね」
というとギャオス達は、肯定するかのように声をあげた。
「大丈夫よ、エサはちゃんとある事だし」
と言いながら、静まり返った海岸の集落を見た。
その日、一つの集落がこの世から姿を消した。
ギャオスによる姫神島の惨劇が終了後にギャオス及び簪は、南に向かおうとした。
「ふふふ、食事も終わったことだし、ここにはもう用はないわね。さあ、子供達、次の場所に行こう」
と言いながら、簪は触手を広げその間から膜を作り出し、空に飛んだ。それについて行くようにギャオス達も翼を広げ空に上がった。
もちろん、その行動は空自及び在日米軍沖縄基地のレーダーに捕捉され、空自及び在
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