第6話
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告げた。
「え」
と動揺した。
「どうして、他の兄弟は亡くなったの?」
と聞いた。
「それは、家の仕来りで「楯無」の名は一つだけで、一人しか継ぐ事が出来ない為に他の人には、事実上「消えて」貰うしかないのだよ」
と残酷な「真実」を簪に告げた。
その時、簪は言い知れない恐怖が全身の覆った。そして、次の瞬間簪の身体を寒気と苦しみが突き刺した。
「どうして...」
と母の顔を見て訴えようとしたが母は、
「御免なさい」
と言って顔を垂らした。
そして
簪は、「死」の恐怖と共に「復讐」と「恨み」が全身を満たした。
そして、簪は今まで溜め込んだすべての「負の感情」を出した。
「みんな殺してやる、みんな壊してやる、そしてこの世界を終わらせてやる、すべてに復讐してやる」
と。
そして、簪の首元に下がっていた勾玉が緑色に怪しく光った。
簪は、「邪神」になった。
「どうかしたのか、簪?」
と今まで、湯呑の中のお茶に仕込んでいた更識家特性毒薬の効果で苦しみだした簪が突然苦しむのを止め、顔を俯かせて黙り込んだのを見た父が怪訝そうな顔をしながら尋ねた。それを見た母も、
「御免ね、簪ちゃん許してね」
と簪に許しを請いながら近づいた。
その時
簪が俯いたまま立ち上がり、顔をあげた。その顔には、今まで家族が見た事の無い様な鋭い眼つきと憎しみと絶望感が表に出ていた顔立ちであり、目の色も黄色く濁っており、目の中間にも黄色に近い色の玉のような物体が顔の表面から浮かび上がっており、そ首元に下げていた勾玉が異様な緑色の光を放っており、一言で言い表すと「異様」と言う言葉が父と母には簡単に分かった。
「なんだ、何が起こっているんだ…」
と父は茫然と呟いき、簪に近づこうとした瞬間。
突然、簪の背後から4本の長く太くオレンジ色に鈍く光った触手の様な物が現れた。そいて、茫然としていた父と母にそれがまるで自身が意識を持っているかの様な複雑な動きをし、二人にそれぞれ2本ずつ襲い掛かり、二人にその鋭く尖った物を突き刺し、二人を瞬く間に骨と皮だけにし、それ以外の脳や内臓器官などもすべて液状化させ、鋭く尖った針から吸収しミイラにした。唯一幸いな事に二人には、それを理解する暇もなかった。
そして、簪は4本の触手を展開したままに部屋の壁に触手を向けた。そして、その職種の先端が小刻みに振動し始め、その振動と共に超音波が発生し始めその振動と音波が最高潮に達した瞬間、それぞれの触手からオレンジ色に輝いた光線が壁に向かって放射され、放射を受けた壁が、簪が通れる位の空間の感覚の線が出来上がり、その内側を触手が打倒した。その切断面はとてもきれいに切り裂かれていた。
そして、外に出た簪は、
「南に向
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