第6話
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試合を終わらせてあげるから」
「あら、本当?でも私も負けないわよ」
と姉妹同士言いあったが、その目と動作は、隙が無く、隙を見せると必ず倒させると二人は確信していた。
刀奈は、両手にそれぞれククリ刀を持ち、いつでも行ける様に態勢を整えていった。
刀奈が持つククリ刀は、ネパールの一部族が古来から現代まで続いている武器であり、主に密林などに草木を伐採するため使い、あまり筋力を使わずに長く使用でき、殺傷能力も高い。但し、形状はギリシア起源であり、片刃で湾曲し、顎元に小さな窪みがあり,柄(え)は堅い象牙である。(但し、湾曲していないククリ刀もあるようです。by作者)
一方の簪は、武器を持っておらず、拳にナックル・ダスターと呼ばれる武器をかぶせてあった。そしてそれを空手の型を構えた。
簪が持つナックル・ダスターとは、今日(こんにち)の言葉ですが、これは拳を強化し、守るための武器であり、古代オリンピック第23回大会(B.C688頃)に初めて、拳闘大会に牛の皮を固くしたものを使用し、死亡することがあったそうです。それが直接の由来では無いそうですが、鍛え上げられた拳のように簡単且つ、手っ取り早く拳を強化、防御する物だそうです。
二人は、それぞれの武器を持ちながら、ゆっくりと距離を詰めていき、ついに刀奈の方が先に動いた。
「行かせて貰うわよ。簪ちゃん!」
と叫びながら、瞬歩の如く距離を詰め、跳躍し簪にククリ刀を振り上げた瞬間それは、突然に起きた。
クラッと、頭と両手足が鈍くなった感じがした。
「あれ、目がチカチカして、視界がぼやけてきた。しかも手足の感覚も無くなってきた。なぜ?」
と刀奈は、ククリ刀を手から離し地面に落とした。
「やっと効いてきたみたいだね、お姉ちゃん」
とそこから動かなかった簪が、臨戦態勢のまま呟いた。
「効いたってまさか、簪ちゃん」
と刀奈は、身体が痺れながら呟いた。
「そうだよ、お姉ちゃん。前回の試合の時に連弩の矢に遅延性の痺れ薬を塗っておいたの」
「!」
顔の頬についた切り傷を触れた。
「余り、動かない方がいいよ、お姉ちゃん。薬の周りが速くなって、身体の自由を奪っていくから。だから、早く床に手をついて負けを認めてよ」
その言葉を聞いた刀奈は、
「まだまだ、私は負けないわよ。簪ちゃん、いや、簪さん」
と言いながら、身体が痺れ、視界が霞みながらも構えを取った。
「本当に強気だね、お姉ちゃん。いや、刀奈さん。それなら私も本気で行くよ」
「あら、今まで本気じゃなかったの?」
と言い合いの後、簪は、ナックル・ダスターを構えながら、瞬歩を使い一気に刀奈の懐まで詰めていき、ナックル・ダスターを打ち出した。
しかし、刀奈は
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