九校戦編〈下〉
九校戦四日目(1)×新人戦と名無しの力始動
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
予選に出てから、午前にバトル・ボードに出るらしい。決勝は男子の方で出るから、俺はほのかの試合を見れるが名無しの決勝は見れないな」
「あ、今いる一真さんは本体ではなく?」
「そうだ、声と感情は本人と同じだが、行動と喋る時はゼロである私がやっているので」
「本体の方を選手として出た方がいいですものね、私も名無しさんの試合は見てみたいです」
深雪の魔法力に最も向いているのは、ピラーズ・ブレイク。本来の深雪なら振動減速系統を得意とする事は、生徒会役員とクラスメイトが知っている。が、それはあくまで本来の方で、力を解放するとすぐに終わってしまう。なので封印をしているが、俺と同じく神化できるから攻撃時は滅も出ちゃうかもしれない。ほのかがバトル・ボードに出るのは選手として選ばれた後だった。
一高の実技試験は、ほのかは四位だったがほのかの魔法は競技には向いていないからだ。全ての系統をそつなくこなし、複雑な工程の魔法式も然程苦労することなく組み上げる実力があるので研究者タイプ。得意魔法を挙げるなら、光波振動系統の幻影魔法だが、同じ振動系統でも大出力の振動・加速系を得意とする雫の方がピラーズ・ブレイクに向いている。一真が深雪を担当するのは、最初から決定事項だったが彼の技術を目の前で見た女子達が一真を指名した。この事に異議を唱える上級生はいないので俺を指名するなら同じ競技担当をしてもらった方が得策。選手が得意分野にエントリーできるように考慮したので、ほのかはバトル・ボードとミラージ・バットに決まったからだ。
「・・・・本当ならデバイスを診てやりたいが、それは無理だからせめてレースは脇で見ているか、俺本体のレース後にほのかのレースを見る事になる。本体とぶつかる心配はない」
「本当ですかっ?約束ですよ!本体も分身体も関係ないですよ」
誰かが笑った声を聞こえたのは、入り口の横にいた深雪の声だった。最初はスピード・シューティング予選だが、雫の後に名無しが出る事になっている。なので最終チェックを終えた、スピード・シューティング専用の細長い小銃形態デバイスを手渡して、一真は雫にコンディション確認するように雫に指示を出す。デバイスは魔法師からサイオンを吸収し、サイオン情報体である起動式を送信する。この交信機能にトラブルが生じると、他の部分をどれほど巧みに仕上げても役に立たない。ハード
的な交信障害があれば予備機に交換しなければならないし、ソフト的なバグがあれば大急ぎで手直しする必要がある。
「んっ・・・・万全。自分より快適」
雫の声や表情が乏しいのは、拠点にいる恋や光璃だ。なので雫とコンビ組んだ時も慣れた感じでいたからか、基本的に嘘は言わない感じだと一真は最初からそう思ったと本体は言っている。都合の悪い事は黙秘するだけ。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ