第6章 流されて異界
第105話 ドジっ娘メイド技能?
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や感情に俺が気付いたとは思っていないのでしょう。
何にしてもハルヒに多少の能力。水晶宮から渡された資料に記して有った制御不能な、何に起因するのか判らない……。世界を恒常的に支配する圧倒的な理すらも捻じ曲げ、それを持続させ続けるような能力ではない、俺たちとそう変わらない能力を得つつ有る事が判ったのは良かったでしょう。
ハルヒの至極一般的な能力への覚醒に関しては水晶宮でも想定内の事象でしょうから、俺がアレコレと悩んでも仕方がない事。そう考えて、取り敢えず、何時までも突っ立っている理由もないので朝比奈さんを解放した時以来、膝の後ろ側でのみその存在を確認していたパイプ椅子に再び坐り直す俺。
時間的には午後の四時前。冬故に短い太陽の支配する時間がそろそろ終わり掛けようとする時間帯。既に氷空は夕焼けに染まる準備を始める頃。
今日の晩飯は何にしようか。……などと言う、およそ高校生らしくもない所帯じみた考えに思考の大部分を費やしつつある俺。もっとも、朝は簡単な物。昼も学食で済ませるので、真面な食べ物と言うのは夕食だけなので……。
そのような、かなり呑気で平和な事を考えつつある俺。
その瞬間、これで今日は大人しく終わってくれると考えていたハルヒが立ち上がった。
細く長い髪の毛と、彼女の髪を纏めるリボンが立ち上がった勢いに連動して跳ね、カーテン越しに差し込んで来る陽光が反射して天使の輪が浮かんだ。
そうして、軽く一周分、周囲を見渡した後、
「じゃあ、SOS団の次の活動を発表するわね」
……と言い出したのでした。
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