DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第十九話
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ている《白亜宮》レギオンメンバーはその機能をオフにしていることが多いのだが、シャルルフォンシャルロッテはそれをオンの状態にしているのである。
また、《完全耐性》だけでなく《Lv8以下シャットアウト》の耐性も別枠で所持しているため、《完全耐性》自体はオフになっているサクリファイスにも、《Lv2相当》であるGGOプレイヤー達の弾丸や剣は通用しないのである。
▲▲▲
「ああもう! うっとうしいわね!!」
ダメージを与えることはできないミサイルの嵐も、シャルルフォンシャルロッテの気をちらし、苛立たせる効果だけはあるらしい。
だがそれ故に、リッチーは優先的に狙われてしまう。
「ぶっ飛びなさい!!」
白銀のレーザーライフルが、光を吐き出す。一瞬でリッチーのいる丘の上まで到達したその光は、そこにいた彼を飲み込んで、爆発した。
文句なしに、即死だろう。リッチーはログアウトした。
「……お疲れ」
小さく、そう呟いて。
シノンは、無駄だと分かっていても、ヘカートの銃口をシャルルフォンシャルロッテに向ける。
GGOでは最強アイテムの一つであるこの対物遠距離狙撃銃も、どうやら射撃ダメージに耐性があるらしいあの少女には効果がないだろう。
だが。
《ひきこもリッチー》などと揶揄されていたプレイヤーが。
小ズルい戦法でシノンを苛立たせてきた以前のスコードロンリーダーであるダインが。
そのほか、会ったこともないプレイヤーや、名前すら知らないプレイヤー達が。
果敢に《白亜宮》に挑んでいき、散ったのだ。
だったら、自分も――――せめて、一矢報いたい。
「――――この一撃は、【必ず効く】」
そう、信じて。
シノンは、ヘカートのトリガーを、引き絞った。
銀色のマズルフラッシュ。高速で射出された弾丸が、シャルルフォンシャルロッテへと迫り――――その肩を、打ち抜いた。
「きゃぁっ!?」
「――――っ!?」
――――効い、た?
喜びもつかの間、恐るべき現象を目にして、シノンは絶句した。
打ち抜かれたはずのシャルルフォンシャルロッテの肩がみるみる内に修復されていき、ヘカートの弾丸が吐き出されたのだ。
「油断してたわね……まさか心意を使える奴がいるなんて……しかもさっきの、もしかして《真言》系? お兄様に注意しろっていわれれたのに……もうやだ!」
怒りで顔をゆがめて、シャルルフォンシャルロッテは叫ぶ。その紅蓮色の双眸が、しっかりと、自分を見据えている。
「『―――――十九八七六五四三二一〇
いと尊き我
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