DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第十九話
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ない。次回ログインからは通常ステージにログインすることになるのだ。
だが、このBoB会場から脱出するための手段として、それは使えない。サクリファイスが、戦いが始まった直後に、言ったのだ。
『お前たちが全員死んだら、今度は元のフィールドにも行こうかな』
つまり、シノン達が全員ログアウト――――つまり《敗北》すれば、この場所にある意味では『閉じ込められていた』と言える、この二人の災厄が解放される。GGOは完膚なきまでに蹂躙され、滅びることになるだろう。
そして今、一人、死んだ。現実世界に戻って、歯噛みをしているだろうか。それとも、戦いの恐怖の余韻に震えているのだろうか。
兎にも角にも、これで、BoB専用ステージにいるプレイヤーは全部で五人になってしまった。闇風、獅子王リッチー、銃士X、ダイン、そして自分――――シノン。
このままでは、終わる。
――――そうは、させない。
冷たく決意する。が、その一方で……それをあざ笑うかのように。
事態は、上手くできていない。
シャルルフォンシャルロッテのレーザーライフルが光を放つ。射線上に隠れていたダインが蒸発し、一瞬で死に至る。
直後、丘の上からミサイルが発射され、シャルルフォンシャルロッテを狙う。BoB本編では立てこもり系籠城戦マニア枠として知られる、ひきこもリッチーこと《獅子王リッチー》が、最終五名まで残っていることから分かる通り、今回大活躍していた。
今回のBoBにおいて、籠城戦を円滑に行うために数々の防御用装備で身を包んできたリッチー。底上げされた防御力と、遠距離攻撃用のミサイルなどが、《白亜宮》の二人を近づけない。
だが。
だが。
だが――――それでも、事態は《白亜宮》優勢で傾いているのだ。
リッチーの放ったミサイルの嵐は――――すべて、シャルルフォンシャルロッテにあたる前に停止し、不発に終わる。
シャルルフォンシャルロッテにも、サクリファイスにも。
遠距離攻撃が、一切通用しないのだ。故に、この世界とは相性が悪すぎる。あの黒の剣士がいたらどうなっていたかは分からないが、下手をすれば近接攻撃すら効果が無いとかいうことになるかもしれない。
▼▼▼
これは、シノンを始めとするこの世界の人間たちは与り知らない事であったが。
《白亜宮》のレギオンメンバーは、最上位の《七眷王》から、最末端の非戦闘用オートマトン・ホムンクルスに至るまで、それがヒトガタをしているのであれば問答無用で《遠距離ダメージ完全耐性》及び《近距離ダメージ完全耐性》を保持している。
オン/オフの切り替えが可能なので、基本的にその圧倒的な力を持てあまし
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