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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈上〉
九校戦三日目(2)×事故後の解析結果と本戦ミラージ・バット出場決定
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終始慌てていたが烈は沙紀が持っていたデバイスを渡したのだった。

「若人諸君、落ち着きなされ。私は一真様の盟友であるから別に呼び捨てされようが、お前と言われても怒る事はせんよ。それよりこれは確かに異物が紛れ込んでいると私も思う。それに一真様は水中に精霊らしきものを確認されたのであれば、辻褄が合うのは間違いないだろう。このデバイスは七高選手が使っていた物を借りてきた物だが、私が現役だった頃、東シナ海諸島部戦域で広東軍の魔法師が使っておった電子金蚕だ」

「俺が代わりに説明しよう、電子金蚕は有線回線を通して電子機器に侵入し高度技術兵器を無力化するSB魔法だ。プログラムそれ自体を改竄するのではなく、出力される電気信号に干渉してこれを改竄する性質を持つ為、OSの種類やアンチウイルスプログラムの有無に関わらず、電子機器の動作を狂わせる遅延発動術式。烈がまだ軍にいた頃はこれの正体に随分と苦しんだようだがな」

「まあな、それにしても私を動かすとは相変わらずとも言おうか。七高のデバイスを見せろと言われても一蹴されてしまうが、大会委員の中に裏切り者がいると私は思うがね。それも工作員が、まあそいつの尻尾が現れるまでは私も動かないようにしておこう」

そう言った後に列は、デバイスを持ってから立ち去ったが俺も大会委員に工作員がいるのは間違いないと確証した。その後競技用デバイスをどのようにして細工したかまでは分からなかったが、必ず大会委員に引き渡される時があると言いながらも今回の事件で確証を得たのは無頭竜の妨害だと俺は思った。手口までは分からないが、恐らく一高にちょっかいを出してくるだろう。その後解散されたが、このデータを持って俺は高級士官用の部屋にいる元部下達とCBメンバーとして紛れ込ませている大会委員の連中と密談をした。

第一高校、三日目の成績は男女ピラーズ・ブレイクで優勝、男子バトル・ボード二位、女子バトル・ボード三位。第三高校が男女ピラーズ・ブレイクで二位、男女バトル・ボードで優勝という好成績を収めた為、両校のポイントは前日よりむしろ接近してきたようだ。大会始まる前に、渡辺先輩が新人戦のポイントは総合順位に影響しないだろうと言っていたが、予想を大きく外れた。明日からの新人戦に備えて、担当選手が使用するデバイスチェックと自分が使うデバイスを同時にチェックしていたら端末から会長に呼ばれた。ミーティングルームに来ると扉の前で深雪と合流した、俺の今の格好はブルゾン姿であったけど。

「深雪も呼ばれたのか?」

「ええ、お兄様もですか?」

「たぶんミラージ・バットについてだと思うな、行くぞ」

「はい」

「失礼します」

あまり考えないで、入室をしたらそこには会長に会頭に市原先輩とまだ寝ているはずの渡辺先輩もいたのだった。俺の準備は既
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