九校戦編〈上〉
九校戦三日目(2)×事故後の解析結果と本戦ミラージ・バット出場決定
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ってみろ」
「了解だよ、僕が使う精霊魔法だと数時間単位で特定条件に従って水面陥没するという遅延発動魔法は可能と見れます。第二レースの開始時間を第一の発動条件、水面上を人間が接近する事を第二の条件として、水の精霊に波あるいは渦を起こすよう命じる事で達成できます。精霊じゃなくて式神でも可能です。準備期間にもよりますが、今すぐやれと言われても無理です。半月くらい準備期間をもらって、会場に忍び込む手筈を整えてもらえば、可能だけど前日に会場に忍び込む事は必要ありません。地脈と地形が理解していれば、地脈を通して精霊を送り込む事ができます。ただしそんな術の掛け方ではほとんど意味がない威力が出る事はありません。何時間も前から仕掛けたとすると、精々侵入者を驚かせる程度の猫騙しレベルにしかならないと一真と結論をしたところです」
「じゃあ精霊魔法ではないとすると、一体何が原因だって言うの?」
千代田先輩はそう言うので、ゼロに俺が水中で何が起きたかの映像をここにいる者たちに見せたが事故直前に渡辺先輩のボードを水中に引きずり出そうとして陥没した時のを見せた後にこの映像を見た美月は、その時はメガネをかけていたがこの映像を見るとSBが何らかの活動をしていたと言った。その後に去年のタイムを合わせるとシミュレーションで見ると、本来ならここで減速をする時なのに加速をしたところで停めた。
「これを見ると分かるが、本来なら減速するところをここで更に加速している」
「明らかに不自然だね」
「そうね。こんな単純なミスをする魔法師が、九校戦の選手に選ばれる訳ないか」
五十里と千代田のコメントを聞いている間に再生速度を通常に戻した。
「恐らく七高選手のデバイスに細工をしてあったと考えるべきです。コース減速が必要になるのはこのコーナとなるが、減速の起動式を加速の起動式とすり替えられた場合、間違いなく事故をここで起こす。去年の決勝カードのタイムと事故前のを照らし合せばここで優勝候補を一度で潰す事が出来る」
「確かに理屈は通っているけど・・・・CADに細工何て出来るのかい?もし細工したとしたら、一体何時?」
「七高の技術スタッフに裏切り者が紛れ込んでいるとか?」
五十里と千代田の質問に俺は否定を表すように、頭を横に振った。
「七高の技術スタッフに聞いたところ、そんな事をした覚えはないと言っています。それにそろそろ俺が呼んだ客が来るはずだ」
そこでノックされたので、深雪が開けると静かに入ってきたのは老師と呼ばれる久島閣下と護衛者の結衣と沙紀だった。そして沙紀の手に持っているのはデバイスだったけどね。
「なぜこんなところに九島閣下がいるの?」
「俺が呼んどいた。烈、お前の意見を聞きたい」
名前呼び捨てにお前と言ったので、
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