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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第十四話 二人目の“鍵”
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が処刑された時にこうすべきだった」
クレインさまがおっきい王様をまっすぐ見上げた。
ああ、まただわ。またあの、目を惹いてやまない後ろ姿。建物の中のはずなのに、風がこの人を言祝ぐコエが聴こえる。
「ナハティガル・I・ファン。我々はもはやあなたを王と戴く事はできない。我、シャール家当主、クレイン・K・シャール。ここに、あなたに虐げられた民を代表して、あなたに反旗を翻す」
王様を討つ。謀叛。戦争。最初に聞いた時はイマイチ意味がわかんなかったけど、今なら。どんな大変なことをしてしまったのか、わかった。
「要塞攻略のために手を回した時点で、多くの国軍兵がカラハ・シャールに投降しました。今外では我が軍の兵が砦の兵を武装解除しています。ナハティガル王。叶うなら貴君にもここで剣を置いていただきたく存じます」
「貴様……このような暴挙が許されると思っているのか」
「許されないなら、ここの国軍兵が我がシャールに降る理由がありません。あなたを王には戴けないと思うからこそ、兵たちは素直に武装解除されたのです」
「ふん。どいつもこいつも腰抜けよ。儂以外に王にふさわしい者など存在せぬというのに。――ジランド、抜けた兵は捨て置いて王都へ戻る」
「待ってください! なぜ民を犠牲にしてまで力を求めるのです! 王はその民を守るものではないのですか」
「貴様にはわかるまい。世界の王たる者の使命を」
「世界の――王?」
「己が国を、地位を、意志を! 守り通すためには力が必要なのだ。民はそのための礎となる、些細な犠牲だ」
――いま、なんていった?
アルの腕を離れて、ふらふら、おっきい王様の前に進み出る。
「知らないん、ですか……? 人が無理やりマナを剥ぎ取られるのが、どんなにイタイか。体中の神経が内側から剥がされてめくれ上がったみたいになって、息したくても肺の管が塞がってて転げ回るのが、どんな苦しさか知らないんですか。頭の中身、やすりでぐちゃぐちゃにされて一個一個取り出されるみたいな気分がどんなか知らないんですか」
あのイタミをササイって言った?
あのイタミをササイって言った。
あのイタミをササイって言った!!
ユルサナイ。
アレを、あんなイタイコトを、クレインさまに、カラハ・シャールとラーラ・トラヴィスの人たちに、ラフォート研究所の人たちに強いて、この人、これっぽっちも分かってない!!
霊力野
(
ゲート
)
、
全開放
(
フルオープン
)
。水槽の中を泳いでる〈アナタタチ〉――
「 は じ け て 」
バリン! バリンバリンバリン!!
「な、何だこれは!?」
人体実験のための水槽を中から割っただけよ。水槽の中の溶液も結局は水。水圧を上げれば自壊する。小学
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