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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第十四話 二人目の“鍵”
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あああ!?」
「フェイ!!」
かっ、けふッ。くぅ…背中思いっきり壁にぶつけちゃった。帯がなかったら骨までダメージだったかも。ドロッセルさまに貰った服がこんな形で護ってくれるなんて。
「儂は〈クルスニクの槍〉の力を以て、ア・ジュールをも平らげる。貴様などに我が野望阻めるものか」
おっきい王様が後ろの兵士さんから矛を取り上げると、わたしに向かって投げた。
だめ、当たる! よけられない…!
「ローエン!」
あ、れ? 刺さって、ない。わたし、生き、てる。生きてる…!
……床に転がってるナイフ、ローエンのだ。ローエンの投げナイフが矛の軌道をずらしてくれたんだ。
ほっとして体が前に倒れたけど、倒れなかった。アルが支えてくれた。
アル、王様の横のおじさんをすごく睨んでる。怒ってるのに、イタそう。あのおじさん、あの、人…
思い出した! ルドガー・パパの初任務で行った分史で会った。確か…そう、ジランド! アルヴィンの叔父さんだ。
「イルベルト、貴様か――」
おっきい王様が忌々しげに呟いた。ローエンも王様を見返す。
胸がイタイ。前にルドガー・パパと行った分史では、王様とローエンはトモダチだったのに。正史ではこういう関係だったんだ。
「イルベルトぉ?」
「ローエン・J・イルベルト。〈
指揮者
(
コンダクター
)
〉と謳われたラ・シュガル稀代の軍師だ。ファン王家に敵対する三国の軍を一日で連破した知略の持ち主。――イバル、もう少し外界の常識も覚えておかないと、ミラに質問された時に醜態を晒すぞ」
「んな!? ぬぐぐ…!」
うん。パパが今言った〈
風霊勢節
(
オラージュ
)
の奇跡〉はエレンピオス人のわたしでも知ってたもん。
パパがガラス窓を割ってから、ドロッセルさまを抱き上げてフロアに飛び降りてきた。イバルも跳んですぐ横にいつものポーズで着地。
「お兄様!」
「ドロッセル!」
お互い駆け寄って抱き合うクレインさまとドロッセルさま。よかったあ。ドロッセルさま、元気そう。
「大丈夫かい? 怪我は? 兵に何かされたりしなかったか?」
「これは…囚人用の足枷…何と惨い」
あ……ドロッセルさまの足、重そうな輪っか着けてる。パパもイバルも同じの着けてる。
「私はいいの。でも…でも…! 同じものを着けられた人が、呪帯というのに入った途端、爆発、して…っ」
ドロッセルさまがクレインさまの胸に縋って泣き出した。
……元気、なんかじゃないよ、フェイのバカ。ドロッセルさま、すごくコワイ思いして、ツライものも見ちゃったんだ。
クレインさまは、ドロッセルさまをローエンに預けた。
踏み出す相手は、ナハティガル王。
「本当は5年前――父上と母上
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