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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第十三話/SIDE-V 黒騎士
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ドガーっ! やめてよぉ! エル、こんなのヤダぁ!”
”それでも僕は君に訴えるよ。お願いだ、ルドガー。これ以上罪を重ねないで。その手を血で染めないで”
はは。私もヤキが回ったか? 今の今まで忘れていたのに、こんな切迫した状況で思い出すとは。
骸殻を解除する。
ふむ。手枷は変身の衝撃で外れたが、呪環はそのまま、か。案外、頑丈なシロモノらしい。こうなるとコントロールの中枢を破壊して術式ごと無効化するしかないか。
「イバル。ドロッセル。脱出しよう。まずこの呪環とやらを外して」
「…んなんだ」
イバルもドロッセルも震えている。不気味なモノを視る目、目、目、目。
ああ、そうか。コレは「そういう類い」のモノだった。初めて変身を見た〈エル〉も若かった私を君たちのような目で見たよ。
「あれはまぎれもなく高位の大精霊の力だった! 四大様に並ぶ、いや、凌駕するほどの……貴様は一体何者なのだッッ!」
恐ろしかろう。気味が悪かろう。ジュードたちの反応のほうが少数派だったんだ。分かっているさ。皮肉を感じても、今さら揺らぎはしない。
「鋭いな。さすが幼い頃から大精霊と接してきただけある、と言うべきかな」
「はぐらかすな! 返答によっては貴様も敵と見なす!」
縛られたまま気炎を吐いてどうするつもりだか。いや――武器がなくとも、イバルは精霊術も獣隷術も使える。素手だからという侮りはリーゼ・マクシア人には厳禁だった。
しょうがない。ここで無くすにはイバルは惜しい戦力だ。
「君の言う通りだよ。これは私の遠い先祖が大精霊から授かった――いや、かけられた〈呪い〉だ」
「呪、い? 馬鹿な、精霊がそのような悪行に身を染めるなど」
「人のために尽くす存在でもあるまい」
そこで押し黙るということは、ミラについて該当するエピソードがあるのか。はたまた四大精霊か。
「この時計を介して精霊の力を引き出し、鎧と槍と変えて身に纏う。有体に言えば精霊術による肉体強化だ。術式こそ一般的な精霊術とは異なるが、顕れる効果は変わらない。ただ」
手袋の片方を外し、炭化した手をイバルとドロッセルに示した。二人とも息を呑んだ。
「力を使うほどにこの痕は進行し、最後には人を無機物へ変えてしまう。それでも今のような時は使わざるをえない。使い尽くして、死にもせず歯車になって、次元の狭間を泳ぎ続ける。永遠に」
「そんな危ないものを……わたしたちを助けるために、使ってくださったの?」
答えない。兵士が邪魔だったのは確かだし……いや、偽るのも空しい行いか。
「私自身、脱出の必要があったしね。君らのような子供に手を出す輩に腹が立ったのも事実だ。――行こう。この呪環を外さなければ」
倒れた兵士の
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